おもひでぽろぽろのレビュー・感想・評価
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成長のバロメーター
何十回と見た作品です。今回は数年ぶりに見ました。
いつの間にか大人のタエ子の年を通り過ぎていました。自分が子供のときは子供時代のシーンにばかり注目がいってましたが、今は大人のシーンに関心がいくようになって、変化を感じました。
昔はおじさんとしか思ってなかったとしおの魅力が分かったり(びっくり!)、結婚を勧められたときの心境、子供の時には分からなかった子供(嫌われ者のあべくん)の気持ちなど理解することが出来るようになって、自分が大人になったことを感じました。
タエ子が5年生を思い出していた理由、としおのタエ子への気持ちなど分からないことはあったので、また何年後かに観ると分かるのかなと思いました。
自分の成長を知るひとつのバロメーター的な映画で、数年おきに観ていきたいと思いました。
これは子供向けでは完全にないが、高畑さんらしい作品。あの時代のなか...
世代も性別も違いますが、タエ子の子供の頃の思い出には共感出来る部分...
ドストライク
世代的には全く違うんですが、小学生の頃を思い出して今の自分と照らし合わせる感触が、自分が感じているものと全くといっていいほど同じで。
というか初めて観たときは小学生だったんですが、人としての幼さとか成長を、性別に関係なく見せられた感じがして、衝撃を受けました。
いつも可愛がってくれる父親にビンタされるシーンは泣けてしまいます。
自分の場合はおじいちゃんに可愛がってもらってたんですが、たまに怒られるとメチャクチャ悲しくて。
過去の自分と未来の自分をつなげる話の作品はよくあるんですが、これほど完成度の高い作品は観たことがありません。過去の回想が現在の人間関係の形成に影響を与え、逆に過去の出来事を思い出すという流れが非常によく出来ています。
大人になってから分かるこの映画の良さ
昭和の香り漂う作風に、妙にホッとさせられたと言うか、回想シーンなんか私は全然生まれていない時代なのに何故か懐かしいと思わされたりで、とても心安らげた作品でした。
おそらく劇中で描かれた時代に生まれていようが生まれてなかろうが、高畑勲監督の温かみのある絶妙なタッチによって、昭和生まれならどの世代でもある程度懐かしいと感じられるような作品になっていたのではないでしょうか。
これは実写とはまた違う、アニメだからこそ出せた味だった気がしましたね。
それと昔見た時は正直そこまで面白いとは思えなかったのに、今になって見てみたら、この作品に対する思いは全く違うものになっていて、今回は思いっきり感情移入させられてしまいましたよ。
ある程度大人になると、自分を省みると言うか、自分と向き合う時間って絶対必要なんですよね。
この映画では、小学5年生の自分を引き合いに出して向き合っているのが、何とも絶妙と言うか上手いなと思いました。
何のしがらみも無くわがままにできたギリギリの年頃、だからこそ忘れていた何かがそこにあると言う感じで、自分の小5時代も思わず思い返してしまいました。
あんなクラスメイトいたよなぁとか、兄弟げんかあるあるとか、本当に懐かしい。
さすがに脱脂粉乳の味は私は分かりませんでしたが、そんなに不味いものなんですね(笑)
パイナップルのシーンも好きだなぁ、確かに初めて食べたパイナップルはあんな感じでした!
昭和の小学校的甘酸っぱい恋の話も良かったですね、昔は大体あんな感じになりましたもんねぇ・・・。
まあ全体的に私もかなり面倒臭いタイプの子供だったので、タエコの言動に激しく共感しました(分数のところとか特に)
そんな子供時代と向き合う現代のタエコの設定が27歳だったのは、画や今井美樹の声の雰囲気といまいちマッチしていなかったようで少々難点だったかなと。
しかもトシオはもっと年下なんですもんね、まあ柳葉敏郎の訛り具合は味があって良かったですけど。
ただ大人になってからも普通じゃなく面倒臭いタイプのタエコを見ていると、何の脈略もないような回想シーンも何気に上手い具合にリンクしていたようで、思わず感心させられましたね。
ラストシーンもエンドロールも良かったなぁ、ジブリ作品では地味な扱いの本作ですが、子供の時は何とも思わなくても大人になってからもう一度見てみたら、きっとまた違った感動を得られる作品だと思いました。
映画完成から、25年 紅花作りのモデルとなった方の息子さんや映画コ...
面倒臭い人
落ち着いていて、良いかんじ。
都会で働くタエ子が、休暇で田舎の親戚の家の農作業を手伝いに行く。その過程に小学5年生の自分を断片的思い出し、今の自分につなげていくお話。
私が一番感動したのは、子供の頃のやるせなさをうまく描けているところ。子供の頃の、けして明るくなく、何事にも一喜一憂していた、もやもやした不安定な気持ち。きっと誰もが持ち合わせている、子供だからこその感情がうまく描けていた。
大人になったタエ子は、もはや昔過ぎて定かではない記憶を、次々と思い出しては笑い飛ばしていく。
しかし、物語の最後に思い出した記憶だけはタエ子の心に深く入りこみ、そして彼女のその後の人生を肯定していくヒントになる。
親戚の人が言う、「手つかずの自然に思える田舎の風景も、人間が作ったものなんだ。」というセリフが印象に残りました。
おすすめです。
田舎の風景は人間が造ったもの
心があたたかくなる作品。
小学生くらいに見て内容もあまり覚えていないのに強烈に印象に残ってる作品。
改めて見たのですが、また違った意味でとても素敵で印象に残る作品です。
自分が小学校の頃、幼い頃を思い出しました。あ〜自分もこんな頃があったなあと。
そして、セリフがとても素敵です。とっても深い。
エンドロールが特に素晴らしいです。
心がとってもあたたかくなりました。
大人に見て欲しいジブリ作品です。オススメです。
大人な恋。
小5の彼女と大人の彼女の話との繋がりが弱い
総合65点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:80点|ビジュアル:75点|音楽:75点 )
子供時代ってこんなことあるよなとか、どこの小学生も似たり寄ったりなんだとか、観ていてそんな場面が散りばめられている。その演出がさりげなく自然で上手。特に、色が水彩絵の具で描かれた絵のように優しく淡く抜けて夕陽の差し込む帰り道、意識している男の子と声を交わして天に駆け登っていく場面が面映い。
一方で大人になったタエ子の話と、これらの昔の話の繋がりがわからない。昔を思い出すのはいいが、子供のころの話を一つ一つが全て現代の話に繋がっているわけではない。そのために二つの話を同時進行にしたときには、嫌いな食べ物があったり温泉に行ったり家族ともめたりといった、タエ子の小学生時代のありふれた日常生活をひたすら見せられてもそれがいったいどうしたのかと感じてしまう。過去の話の一部は現代のタエ子にとても重要だけど、小学五年の彼女だけが現代の彼女を形作っているわけでもない。小さな思い出話をいくつも集めていても全体の流れとしての一体感がなくて、その意味で無駄な尺が多すぎて全体が間延びした印象をもってしまう。いくつかの枝を良く見ていても、木全体をうまく眺められていない感じがする。
頬の豊齢線はタエ子を27歳よりも相当に老けて見せてしまっているのは残念だが、全てがそうではなくても絵は時々細かく書き込まれ美しさを見せてくれる。ハンガリーの農民の歌など音楽も独特でいい。細かい時代設定など凝っているのがわかる。過去と現代の物語の繋がりの弱さ以外にも、全体として物語は地味で抑揚が少なくてそれほど引き込まれるわけではないが、人物の動きや感情といった描写の質はけっこう高い。途中でやや退屈な部分もあるけれど、最後はあっさりながら子供たち総出演で大人の彼女を後押しして綺麗にまとめてくれた終わり方ですっきりした。
雰囲気が好き!
小学生の頃に一度観た事があったのですが、
その時は、退屈で寝てしまった気がしますw
しかし、今観るとこの作品の良さが分かった気がします。
ストーリーは淡々と進んで行くのですが、全体的にとても良くて
見終わった後に幸せな気持ちになれました。
また観たいぐらいです。
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