「こんな時代もあったのね」お早よう kakerikoさんの映画レビュー(感想・評価)
こんな時代もあったのね
小津監督作品は、初めてでしたがとっても良かったです!観終わって何だかタイムスリップしたような、自分が漂っている感じでした。1950年代東京・新興住宅地が舞台(といっても、長屋のイメージ)、人々の日常生活が描かれていますが、ご近所付き合いの濃いのには驚かされました。火鉢やおひつ、振り子時計がどの家にもあって、時には押し売りもやってくる、人々の会話も「こんな言葉、あったな~」と思わずすくい上げたくなるような言い回しの面白さ。子供たちの体型まで違いますね(笑)
諸々笑わせてくれる中で「何気ない挨拶が社会の潤滑油」「無駄がなかったら、味も素っ気もなくなる。余計があるから世の中はおもしろい。」とさらっと示してくれているあたりはうまいな~と思いました。
テレビおねだり騒動やおならの話。子どもたちの屈託のないやんちゃぶりが、気持ち良かったし、可愛かったです。大人がきちんと叱っている場面も良かった。大人と子供がきちんと向き合って暮らしていると感じました。
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