劇場公開日 1959年5月12日

「小津監督は自分の趣味ではないことがわかってきた」お早よう Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0小津監督は自分の趣味ではないことがわかってきた

2013年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

難しい

総合:55点
ストーリー: 50
キャスト: 60
演出: 55
ビジュアル: 65
音楽: 60

 世間によくある近所付合いの良さと煩わしさが、そして子供たちが大人たちに感じる彼らなりの不条理と反抗なんかが描かれている。日常の中のありふれた何気ない風景を映像に閉じ込めたということだろうか。この時代に天然色で撮影されて、当時の生活がわかって興味深い。
 でもそれほど好きな作品ではない。小津安二郎監督の「秋刀魚の味」も見たが、棒読みに近い科白を重ならないように交互に喋る舞台演劇のような演出に違和感を感じたし、この作品でもそれは同様だった。たぶんこれがこの監督のやり方なのだろうが、それは私の趣味ではない。それに描かれていることが普通すぎるし、くだらないことで近所に嫉妬したりもめたりする日常を見たところで、どこの誰とも知らない人がしている井戸端会議を聞かされているようで、それがどうした、何も面白くない。取り上げられている主題に魅力を感じなかった。

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Cape God