「愛と憎しみの狐火が燃える」鬼平犯科帳 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
愛と憎しみの狐火が燃える
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"土曜プレミアム" で鑑賞。
原作(狐火,艶婦の毒)は読了済み、
テレビシリーズは何話か視聴済み。
スケール的にはテレビシリーズの範疇を越えていないが、ドラマよりも長谷川平蔵の活躍が増えて見応えがあった。
息子や密偵のおまさに見せる優しさと厳しさの裏に垣間見える平蔵の人間性に惹かれて止まない。殺陣も見事だった。
キャストが劇場版ならではの豪華な布陣であり、藤田まことや岩下志麻など、時代劇の主役級が一堂に会していて圧巻。
藤田まことは、平蔵との絡みは殆ど無かったが、とても印象に残る演技で、画面がギュッと引き締まるようであった。
松竹らしい丁寧な作風の時代劇だと感じた。「映画ならでは」と言える派手さは無かったものの、奇をてらわない演出が重厚である。クライマックスの平蔵の活躍も見事だった。
[余談]
先日、中村吉右衛門版はフィナーレを迎えた。幼い頃から慣れ親しんでいたこともあって、終わってしまったのは寂しい限りだが、尚唯一無二の魅力を放っていることは紛れも無い事実。何があろうと永遠に不滅だと思う。
[以降の鑑賞記録]
2022/08/18:FODプレミアム
※修正(2024/07/06)
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