劇場公開日 1975年12月27日

「【”己を知る“為に、慣れない勉強をヒロインから教えて貰う寅さんの淡い恋心を抱く姿を、可笑しくも切なく描いた作品。】」男はつらいよ 葛飾立志篇 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”己を知る“為に、慣れない勉強をヒロインから教えて貰う寅さんの淡い恋心を抱く姿を、可笑しくも切なく描いた作品。】

2024年5月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

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■昔世話になった女性お雪の高校生になった娘順子(桜田淳子)がとらやに現れ、寅次郎は一同から父親ではないかと疑われる。クスクス。
 寅さんの容疑は晴れたが、お雪が無学ゆえに苦労して死んだと知った寅は、お雪の墓参りをした歳に出会った住職(大滝秀治)から”己を知る”ことを教えられ、向学心に燃え始める。ちょうどその頃、とらやに考古学専門の大学助手の御前様の親戚の筧礼子(樫山文枝)が下宿することになる。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・今作のヒロインである樫山文枝さんは、お名前は知ってはいたがお顔を拝見するのは初めてで、嬉しい。

・ストーリー展開も、いつものように寅さんが夢で見るシーン(今作は、西部劇。)から始まり、当時トップアイドルだった桜田淳子さんが登場する。これも又、嬉しい。

・礼子に恋する煙草をモクモクと吸う大学教授の田所(小林桂樹)と、寅さんの掛け合いも面白い。

<前作が名作であるために、過小評価されがちな今作であるが、寅さんシリーズに欠かせない要素はキチンと盛り込まれており、山田洋次監督のハイレベルな人情映画は、更に続くのである。>

NOBU