劇場公開日 1972年8月5日

「【”寅さん、どうして結婚しないの?”とマドンナ歌子を演じた吉永小百合さんが聞いた時のとらやの人達の笑いを堪える姿を始め、可笑しきシーン満載作。しみじみしたシーンも勿論あり、変わらずの安定感ある作品。】」男はつらいよ 柴又慕情 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”寅さん、どうして結婚しないの?”とマドンナ歌子を演じた吉永小百合さんが聞いた時のとらやの人達の笑いを堪える姿を始め、可笑しきシーン満載作。しみじみしたシーンも勿論あり、変わらずの安定感ある作品。】

2024年5月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 資料によると、今作から寅さんシリーズは盆と暮れに公開されるようになったそうである。日本の高度成長期再後半に、多くの方々が寅さんの新作を楽しみにしながら、日々を過ごしていたのかな、などと思ってしまったな。ー

■自分の部屋が貸し出されていたことに怒って旅に出た寅次郎は、金沢で3人組の若い娘と出会う。
 寅次郎は彼女たちと北陸旅を楽しんで柴又に戻るが、後日、3人のうち2人と再会。その翌日には残りの1人・歌子(吉永小百合)が寅次郎を訪ね、その後も度々遊びに来て、一度は泊まる。そして、さくらと博の家に夕食に招かれ、秘めた恋を語るのである。

◆感想

・今作は、矢張り若き吉永小百合さんの登場に尽きるのであろうな、と思う。
 現在でも現役で山田洋次監督の映画に出演されているが、変わらずに演技に取り組む姿勢をNHKのドキュメンタリーで拝見した時には、凄い人だなあと思ったモノである。(勿論、山田洋次監督も凄い。)

・個人的には、歌子の無骨でやや無口な父を演じた宮口精二さんの出演が、最初は誰であるか分からなかったが、分かった際には驚いたし嬉しかったな。

・2代目おいちゃんを演じた松村達夫さんは、相当のプレッシャーだったのではと、下衆な勘繰りをしていたが、見事に”松村おいちゃん”を演じている所は、流石である。

<一年にハイレベルな人情喜劇二作を作り続けた製作者や俳優さんは、とてもキツカッタのではないかと思うのだが、(しかも、監督は山田洋次さんである。)それでも、公開後、半世紀経っても、全く色褪せない作品を遺されているのは、驚異的だとしみじみ思った作品である。>

NOBU
Mr.C.B.2さんのコメント
2024年5月24日

それまでは年に3作公開されていました。ここから盆暮れの2本になりました。

Mr.C.B.2