男はつらいよ 望郷篇のレビュー・感想・評価
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個人的な理由ゆえ、このシリーズでこの話が印象大。
我が亡父が国鉄の機関士(正確には機関助士。但し、当時は既に電車運転検査技士になっていた)だったので、職員慰安会に連れて行って貰って、そこで鑑賞したのが最初。
ひょっとしてこの映画がこの類(シリーズ)の最初かもしれない。それまでは、我が亡父は馬鹿シリーズの話ばかりしていた。つまり、このシリーズも我が亡父の影響。
今と昔のギャップを感じる。まぁ、このシリーズの中でも僕自身は好きな映画かもしれない。なぜなら、盛んに亡父が言っていたのが『この車両、実際に走らせたぞ』だった。その話がリアル過ぎるが、本当か嘘か分からない。まぁ、あっちに行ったら、聞いてみる他ない。
追記
親戚が昔小岩で豆腐屋をやっていた。結構評判があったと聞く。
2024年8月12日 赤の広場のレーニン廟に行ってみたら、月曜日で休みだった。
それにしても、ロシアの駅前には、必ずと言って良い程蒸気機関車の記念碑が安置されている。ベトナムも同じ様に蒸気機関車が安置されていたが『社会主義』と『蒸気機関車』ってあっているのかなぁ?いやいや、ロシアは資本主義でした。あちこちに蒸気機関車と同じ様に香しきレーニン像はあるが。
(西側が言う程、ロシア人はレーニンを嫌っていない。それが良くないのかなぁ?)
モスクワにて
寅さんのオーバーオール姿が珍しい & 可愛い!!
ストーリーとマドンナ的にそこまで面白い回ではなかった。下宿先でのシーンはいかにもセットで音が響くし安っぽく思える。やはり現地ロケが良いなぁ。懐かしい看板・家電、雑踏の音、当時の服を着た人達やお祭り、そういうのが観れるのが寅さん映画のもう一つの楽しみだったりする。
この回は前半と後半、大きく2つの物語があった。最初の方も後の方も国鉄の職員が出てくるのは偶然じゃなくわざとなのかな。きっと当時国鉄の職員ってエリートだっただろう。死ぬ間際に育てもしなかった息子(松山省二)に会いたいと言う寅さんの親分のストーリーの方が色々考えさせられたし面白かった。
寅さん、真面目に働く(?)
"男はつらいよ" シリーズ第5作。
Huluで鑑賞。
根っから優しくて面倒見の良い寅さんの真骨頂。昔の義理を返そうとする心意気は見習わないといけないかも。世知辛い世の中だからこそ、こう云うのが大事になんじゃないか?
汗水垂らして真面目に労働すると決意した寅さんでしたが、職種の選り好みが過ぎるところが笑えました。どこに行っても就職を断られる始末。終いに拗ねてしまうのも面白い。
豆腐屋の娘に惚れたことがきっかけで職を得た寅さん。向こうも惚れていると勘違いして舞い上がるも結婚相手を紹介され意気消沈し、また旅の人となってしまいました。
今回の寅さんの落ち込みようは見てられませんでした。娘も娘です。肝心なことを言わずに、寅さんに永久就職を約束させるんだから、ちょっと筋が違うんじゃないかい。本当に寅さんの想いに気づいていなかったのかしら?
※修正(2024/05/15)
堅気はつらいけど、渡世人はやめられないよ
山田洋次が監督に復帰したシリーズ5作目。
『男はつらいよ』が元はTVドラマだった事は結構有名な話。(つまり、昨今のTVドラマ→映画の超元祖でもある!)
そのTVドラマ版でさくら役だった長山藍子が今回のマドンナ。
さらに、おばちゃん役だった杉山とく子がマドンナの母親、ひろし役だった井川比左志がマドンナの恋人(寅さん曰く、「ひろしに似ている」)。
TVドラマ版のキャストと映画版のキャストの顔合わせで、当初は本作を以てシリーズを完結させようと考えていた。
しかし、評判の良さからシリーズは続行。
『男はつらいよ』が長寿シリーズになったきっかけの一作でもある。
いつも思うが、ここで終わらなくて本当に良かった!
まず、OPシーンがこれまた傑作。
旅先でおいちゃんが危篤の夢を見て、心配して電話したら危篤状態だとからかわれ、それを信じて葬儀屋を呼んだりして大騒ぎ。
今回の話のメインは…
寅さん、真剣に堅気の仕事と生き方を考える。
それには経緯あって…
ある時、寅さんの渡世の世界の親分が危篤との報せを受け、会いに行く。
その親分は、死ぬ前にひと目、会った事の無い息子に会いたいと願う。
寅さんは息子を探し出すのだが…
息子は会う事を断固拒否。
事情を聞き出すと…
母親に産ませるだけして、後は知らん顔。母親が死んだ時も香典一つ寄越さない。
実は一度だけ息子は父に会いに行った事あるが、女を大勢囲み、その女たちを殴る蹴るの鬼のような男。
散々好き勝手やって、自分が死ぬ時になって、詫びを入れて会いたいなんて、身勝手にも程があり過ぎる!
その息子も本心は複雑な心境なのだが…。
寅さんもさすがに自分の身に置き換える。
これが渡世人の末路。
これでいいのか…?
そして真面目に生きようと決心した。
地道に、汗水垂らし、油まみれになる仕事を。
寅さんという人物、何かにモロに影響受け易い。
今回も実はそう。
一見、大真面目そうな展開ではあるが、滑稽でもある。
タコ社長の工場で働こうとするが、断られ、柴又中を当たるが、断られ、いつも通りプッツン!
何処も人手不足だが、さすがに寅さんは…。
まあ、分からんでもないけど…。
それから一ヶ月、寅さんは浦安に居た。
そこの豆腐屋で働いている。
地道に、汗水垂らし、油まみれになりながら。
ひとまず安心するさくら。
でも、寅さんは何故ここで働いている…?
たまたま人手不足で働き口がが見つかったという事もあるのだが…、
この豆腐屋、老いた女将さんと、活発な娘の二人で切り盛りしている。
まあ、そういう事。
ずっとここで働いて欲しいな…なんてプロポーズ的な事も言われ、有頂天!
しかしそれには理由が…。
マドンナは恋人との結婚を考えていて、すると豆腐屋の後を継ぐ人は居ない。
今回は早かった! 秒速のフラレ!
いいよ、ずっと働くよといっておきながら…。
結局寅さん、失恋でまた旅に出る。
頭のてっぺんから足の先っちょまで根っからの渡世人の自分に堅気の商売や生き方は…。
でも理由はどうあれ、一時は真剣に生きようとした。
渡世人に堅気はつらいよ。
ラスト、一時は追い払った舎弟と再会。
渡世の挨拶をするその姿に、やっぱりこれが、この生き方が寅さん!…と思わせる。
とてもよかった
寅がさくらに地道に生きるように言われて千葉で豆腐屋で働く。寅が住んでいる物置小屋が川べりで水の上に建っていて、増水が心配になる建物だった。そこの娘が結婚すると分かった途端出て行ってしまい、娘も娘で無神経なのだが寅も無責任で、残されたおばあさんが気の毒だった。
北海道に親分さんの見舞いに行くと、生き別れの息子が蒸気機関車の乗務員で、蒸気機関車の機関室の中がたっぷり見られた。
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