男の代紋

劇場公開日:

解説

高橋英樹東映出演第一作目。一匹竜の刺青を打ち、喧嘩早い性格が波乱に富んだ修行の旅へと追いやるが、やがて男を磨いてゆく。脚本は「傷だらけの人生 古い奴でござんす」の村尾昭。監督は「ゾロ目の三兄弟」の山下耕作。撮影は「関東テキヤ一家 浅草の代紋」の鈴本重平。

1972年製作/91分/日本
配給:東映
劇場公開日:1972年6月21日

ストーリー

深川駒井一家若松組の若衆、栄井政治は喧嘩政と呼ばれ喧嘩早いのが玉に傷。ある日駒井一家大滝組の親分、大滝剛平の乗った人力車が路上で遊んでいた子供をはねたことから、政治は身内ながら大滝に喰ってかかる。子供は、大滝組、田島秀治の息子建坊であった。田島は博奕のために大金を大滝から借金し、そのカタに女房おいねを連れていかれるが、見かねた政治は自分の持ち物を質に入れて金を作ってやる。ところが、大滝は、おいねを手ごめにしようとし、助けようとした田島を斬り殺した。怒った政治は、大滝にドスを向ける。身内にドスを向けた政治は、二年間の東京所払いとなり渡世修業の旅へと出る。最初に立ち寄った高崎の富士上一家は、丁度、喧嘩騒ぎの最中で、先にワラジを脱いでいた木曽福島の鬼高一家身内荒武勇吉を出し抜き、一人で殴り込んだため、政治は勇吉の反感を買い、二人は火花を散らす。一年後、木曽福島に足を踏み入れた政治は、思いがけず、おいねと健坊に再会する。福島の大きな材木商尾州屋がおいねの実家であった。政治は、老侠客、相馬弥之助のもとに身を寄せる。弥之助は、二年前に渡世を引退したのだが、彼の舎弟分で三代目を継いだ鬼高一家貸元、鬼高伝蔵から冷たい仕打ちをされていた。この話を開いて頭にきた政治は、鬼高一家へ渡世の道を正しに行くが、たちまち険悪な空気を招く。その時、勇吉が、旅から戻り、事の始終を知ると喧嘩を預けて仲裁をする。その頃東京を中心に関東大震炎が起り材木不足による高騰が相次ぐ。大滝は木曽の材木に目をつけ、これを一挙に買い占めて値をつり上げ、ひともうけして駒井一家の二代目にすわる悪企みを抱いた。大滝は兄弟分である鬼高を頼って、木曽福島へやって来た。大滝はまず尾州屋をおどして材木を買い占めようとするが主人市兵衛のかたくなな態度に怒り彼を痛めつける。そこへ、おいねをともなった政治が現われ大滝とふたたび対立する。大滝の野心を押さえるため駒井総長の代理で若松清三が、木曽福島へやって来た。ところが欲に目のくらんだ大滝、鬼高らは、夜の闇に乗じて若松を射殺、話をつけに来た弥之助をも殺してしまう。この悪辣さに耐えかねた勇吉は、親子の盃を返して抵抗するが、彼も大滝らに斬り殺される。激しい怒りにつきあげられた政治は、おいね、健坊の制止を振りきって、白刃をかざして鬼高一家へと、乗り込んでいった……。

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