黄金のパートナー
劇場公開日:1979年4月28日
解説
南太平洋の海底に十億円の金塊を積んで沈んだ旧日本海軍の潜水艦をめぐって、三人の主人公の活躍を描く。西村京太郎の小説『発信人は死者』の映画化で、脚本は「若い人(1977)」の長野洋、監督は「白夜の調べ」の西村潔、撮影は「岸壁の母」の市原康至がそれぞれ担当。
1979年製作/98分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1979年4月28日
ストーリー
フリーカメラマンの野口と白バイ警官江上はなぜかウマがあう。ある夜、野口のヨットの無線受信機が発信人不明のSOSをキャッチする。行きつけのスナックで二人が謎のモールスコードの話をしていると、氏家由紀子と名のる少女が口をはさんで来て、彼女は翌日から、野口のヨットに居候を決め込む。SOSの謎の解明に動きだした三人は、そのモールスコードは、なんと第二次大戦中の『日本帝国海軍G号暗号書』をもとにしたもので、現在の金額で十億円にのぼる金塊を積んでサイパン島沖に沈んだ潜水艦から発信されていることを、つきとめた。若い三人の血が騒ぐ。三人は富と夢とロマンを求めてサイパン島に旅だつ。そして、目的の潜水艦を捜しあてたが、そこには航海日誌が残されているだけだった。それによると、金塊はひそかに、日本に送り返されている……。旧日本軍のトーチカから由紀子の悲鳴が聞こえた。駆け込んだ野口と江上の見たものは、首を吊って死んでいる男の姿だった。「森明夫、私の父です」、由紀子は二人にすべてを打ちあげる。--昭和二十年八月十九日、軍秘密組織、南原機関の工作員TKとともに日本に金塊を運んだ由紀子の父は、一人占めを企むTKに撃たれ、サイパンで復讐だけを考えて今日まで生きてきた。謎のSOSを打ったのも誰かがキャッチして過去の事実をあばいてくれるのではという最後の望みを託してやったことだ--。TKこと神谷太郎は名を信博と変えて、現在、東明コンツェルンの黒幕であり、また東明大学理事長でもある。この日から野口、江上そして由紀子の新たな作戦が開始される。三人は神谷から莫大な金をゆすり取るが、由起子は敵に撃たれて死んでしまう。野口と江上は自家用機で仕事に出る神谷にセスナで体当り。神谷の飛行機は炎上、二人はパラシュートで空を舞った。