「踊る阿呆に見る阿呆。同じ阿呆なら踊りにゃ損々。」うなぎ 映画BARシネマーナさんの映画レビュー(感想・評価)
踊る阿呆に見る阿呆。同じ阿呆なら踊りにゃ損々。
個人評価:4.0
シャバであるこの世は幼稚園である。
衝動のまま生きる柄本明の台詞に込められてた意味とは。
本作を鑑賞し、70年制作の「赤頭巾ちゃん気をつけて」を彷彿せずにはいられない。
「踊る阿呆に見る阿呆。同じ阿呆なら踊らにゃ損々。」そんな阿波踊りの歌声が聞こえてくるようだ。うなぎの様に遥か彼方の赤道で、誰ともわからず交わり、また旅をして戻り生活する。人間もまた同様に阿呆の様に生きている。そこには考えても意味はなく、どうせ阿呆なら踊って生きるべきである。
それが市原悦子の踊りにも込められていると感じる。
パルムドールらしい、人間社会の本質を比喩で捉えた文学的な映画だった。
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