宇宙大戦争のレビュー・感想・評価
全3件を表示
ミサイルとロケットを間違えている。
僕にとっては『禁断の惑星』に始まる宇宙映画の先駆にはなるが、亡父が『何で宇宙を飛ぶロケットに羽付いているんだ!ありゃ、大気圏内を飛ぶミサイルだろ』って自分の息子が鑑賞する横で夢の無い話とネタバレをしていた。
さて、
話の作り方も起承転結も壊れて、予定調和だけで、緊張感やサスペンスが全く感じられない。それは僕の今の感想。
この映画は、1960年日米安全保障条約に対するプロパガンダ映画に過ぎない。
さて、大日本のロケットの現状は大気圏を離脱する能力を完全に持っている訳では無い。種子島の打ち上げが中止になるのだから、ロケットの打ち上げが大変に叡智のいる作業だと知っておこう。
『火星へ行く』なんて、
『100年早いのだ』
賞味期限切れ
絶対零度―273度を初めて耳にしたのがこの映画であった、月面探検と合わせて科学に興味を持たせる意味では技術立国日本に大いに貢献したSF映画なのだろう。観なおしてみると良くできた特撮だがさすがに賞味期限を越えている、多用は仇になった感がある。特撮以前の意匠も疑問、内部はバルブだらけでロケットというより工場か潜水艦、苦心の月面探検車を見せたいのは分かるが円盤の格好の餌食だろう。人間ドラマの方は円盤の攻撃が始まっているので登場人物は科学者といえど全員戦闘モード、命令口調が飛び交うばかりで人間性はほとんど感じられない、それでもロマンスはお約束と言うことだろう。光線を当てるだけで洗脳手術できるなら一人と言わずもっとやれたろうが犠牲的精神の美化都合、他の作品ではチョイ役としてもお子様向け怪獣サービスもあったのだが珍しく皆無、代わりなのか月面の洞窟でがやがや騒いでいるだけの小さい宇宙人が出てくるが一瞬で皆殺し、悪ふざけしている子供のように見えたので後味が悪い。反戦平和モードの日本も宇宙人相手となると新兵器開発や特攻ロケット攻撃など一躍世界の戦争リーダーに様変わり、「地球防衛軍」の逃げた宇宙人のリベンジ戦のようでもあるが都合よく月面基地も建設中、円盤攻撃に勝ったからといって科学力の差は歴然、敵が総力挙げたらと考えると浮かれている場合ではないだろう。と思わせて更なる戦いへ続く算段・・?。
ナタール人襲来!驚異と興奮の一大攻防戦!!
DVDで2回目の鑑賞。
渋い魅力を放つ池部良のカッコ良さが映えるドラマ・パートも素敵ですが、本作の白眉はやはり、特撮の神様・円谷英二特技監督が繰り出す素晴らしい特撮演出の数々でしょう。
円盤とロケット戦闘機の空中戦が巧みなワイヤー・ワークで演出され、スピーディーなドッグファイトは圧巻の一言。途中からワイヤーで操っていることを忘れていました。
戦闘シーンを彩る「宇宙大戦争マーチ」の勇壮なメロディーに興奮を掻き立てられました。東宝特撮に欠かすことの出来ない伊福部昭氏の音楽の威力は凄まじい限り…
地球侵略を企む異星人に対し、人類が英知を結集して戦いを挑むと云うストーリーの基本構造が、1957年公開の東宝特撮映画「地球防衛軍」と共通している本作。
同作に出演している俳優が同じ役名で登場していたりしており、両作は姉妹編とも言える関係にあるとのこと…
両作の「侵略宇宙人との科学戦争」と云うコンセプトは、やがてゴジラ・シリーズに合流し、「怪獣大戦争」が誕生するのだと考えたら、非常に感慨深いものがあるなぁ…
※以降の鑑賞記録
2022/11/10:Amazon Prime Video(東宝名画座)
全3件を表示