宇宙快速船のレビュー・感想・評価
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アイアンシャープ
今も昔も特撮ヒーローはTV作品の劇場版や既存の作品の映画化が多い。この当時も『月光仮面』『赤影』…。
本作は映画オリジナルの特撮ヒーロー。
その名は…
少年宇宙研究会の仲良し少年6人組。
ある日宇宙船を目撃し、宇宙人と遭遇。襲われ掛けるが、そこに突如現れた謎のスーパーヒーローに救われる。
宇宙人を撃退し、名も名乗らず空飛ぶカーに乗って去って行ったヒーロー。
少年たちは彼に自分たちの憧れのヒーローの名を贈る。その名は…
アイアンシャープ!
う~ん…。序盤はかなり子供向け。
少年たちの演技力は…言うまでもナシ。
アイアンシャープも“シャープ”って名の割りに、ヘルメット&サングラス&即席で作ったようなマントにスーツでダサい…。
この後もこんな感じのままだったら正直キツかったが、何とか徐々に。
一度は敗退した宇宙人だったが、再び侵攻。
人類は“エレキバリア”で対抗。
メインストーリーが始まってしまえば、人類vs侵略宇宙人。
結構ドラマも真面目な、勧善懲悪の特撮SF。
少年たちの存在もそう悪くはないアクセントになってくる。
宇宙人は、海王星人。
『黄金バット』の宇宙人みたいに日本語ペ~ラペラではなく、電子音でやり取り。
ロボットのような姿で、人間に化けても一切の無感情。
唯一、日本語を発したのは送り付けた翻案脅迫テープ。妙に丁寧口調が反って不気味…。
クライマックス。海王星人の総攻撃。
本作を調べた時、あちこちで必ず書かれている海王星人の円盤による都市破壊シーン。
しかもそれが、“伝説的”とか“屈指の名シーン”とか。
時に1961年。特撮と言えば、東宝超絶頂期。そんな時に幾ら何でもそれは…
ホンマや!
緻密なミニチュアや特撮演出を駆使し、驚くほどの迫真さと迫力。
実景やエキストラなどと惜しみなく合成し、リアリティーもなかなか。
異論ナシ! 天下の東宝特撮に負けていない。
映画オリジナルの特撮ヒーロー作品を作り上げた意欲を感じた。
人類大ピンチ!
そこに現れたのは勿論、
僕らのアイアンシャープ!
繰り広げられる海王星人円盤とアイアンシャープ号のドッグファイトも、巧みな特撮演出や操演で展開し、見応えあり。
最初はビミョーに感じたけど、特撮の魅力や醍醐味がたっぷりで、それなりに面白かった。
ところで、アイアンシャープは何者か…?
少年たちと仲良しの気立てのいい優しい青年科学者・立花。
アイアンシャープが現れると、何故かいつも姿が無い…。
ちなみに、立花もアイアンシャープも演じるは千葉真一。
劇中でもほとんど触れられていないけど、ご愛敬。まあそういう事で。
それとも、ただの一人二役なのかな…?
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