「憑依❤」雨月物語 チネチッタさんの映画レビュー(感想・評価)
憑依❤
男は一旦の過ちで済むが、女はそうはいかない。
・『何だ。瀬戸物か!』って?
古瀬戸とかはあったが。
『曜変天目茶碗!』
・夢殿の横でロケしているね。
・途中、京マチ子さんが踊る音楽は黒田節の編曲だと思う。
・小沢さんが槍で刺し殺す相手は右胸を刺されて絶命している。
・お金に執着しているが、この時期は米だったんじゃないかなぁ?
とまぁ、色々なおかしな部分はあるが、テーマは赤線地帯と同じ。また、戦後の日本社会に対するアンチテーゼだと思う。
最後 『大変な過ちをした。俺の心は歪んでしまった。』
『なにをいいます。さぞ、お疲れでしょう。』
『良い酒だ、戻った、戻った。』
しかし、酒の用意が出来ていて、酒のお燗まで用意されていれば、この時点分かるはずだ。この奥さんはそれを憂いている。つまり、戦後の平和な日本のようだが、まだ空気が読めているとは思えない。ここで終わっていれば、一等賞だったろう。同時に奥さんは着物を繕っているが、その着物が高価な着物と心を揺らしている。
「もう乱暴な兵隊もいません』小津監督も同じ事を語っている。
最後は要らない。とは感じるが、まだ、大和民族は絶滅していない必要あるのかなぁ。
よくよく、考えるとここに登場するすべての女性は不幸だよね。それは今も続いているって言う事を最初のテロップに書かれていた。「これは現代の話』って。傑作だと思う。
2024年2月18日鑑賞
2024年2月18日投稿
マサシにて投稿 新しきアカウント
2025年 9月17日 14時00分より再度鑑賞
本来、日本人はオーディナリーな平和を望む民族なんだと思う。でも、先の戦争では世界を相手に
エクストラオーディナリーな事をやらかしてしまう。
憑依 それが親、恋人
安達が原なり
手塚治虫先生の「安達が原」を読むべし。
「芝浜」見たいな終わり方を日本人は好きなんだけどね。ウマシカ親父に良妻あり。
チネチッタさん、こちらこそ宜しくお願いします。
安達ケ原の鬼婆伝説を引用される博識には、いつもながら感服です。小津と黒澤については今も語る人が後を絶たなく良いのですが、溝口や成瀬まで広がらないのが一寸淋しいですね。最近東宝映画「国宝」で古典芸能の歌舞伎が話題になって、戦前の「残菊物語」を思い出しました。現代の監督や俳優さんも頑張っています。日本映画の古典が見直される機会になれば、もっといいものが出来るのではないかと、個人的願望含めて思うところです。