劇場公開日 1955年1月15日

「とても面白かった」浮雲 どんぐりさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0とても面白かった

2023年4月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

冒頭の引き揚げシーンからラストまで、どのくらいの年月を描いた話なのか、思い返しても判然としない。とにかく最初から最後まで、ひと組の男女がひたすらお互いを行ったり来たりする様子だけ。他には劇中一切、全く何も描かれない。
1955年に公開された映画なので当然ながら、人間の等身大をはるかに超えたバカでかいスクリーンで見られることしか想定されていない。そういう風に設計された映像を現代でも映画館で見られる贅沢。
富岡の、女に対してのみ威力が発揮される超絶クズ仕草。ゆき子(雪子?由希子?)はわかっていながらそれでも食らいついていく。その気持ちの強さを表現する高峰秀子の表情と言葉と佇まいに、見ているこちらの心が全部持っていかれる。

どんぐり