劇場公開日 1988年9月15日

「充実した親子の時間の優しさに感動!」異人たちとの夏 ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0充実した親子の時間の優しさに感動!

2024年4月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

アンドリュー・ヘイ監督の『異人たち』を観た後、レビューを書いたところ
複数の方から本作を推薦いただき、鑑賞しました。

風間杜夫演じる主人公英雄と、片岡鶴太郎・秋吉久美子演じる両親との
懐かしく、優しく、あたたかい時間が、12歳でお別れした英雄にとっては
何ものにも代えがたく充実しており、ずっと通うようになってしまい、
英雄本人も気づかないうちに、体調を著しく崩してしまいます。
しかしながら、その濃密な時間を亡き両親と何度も過ごしたいとの英雄の気持ちも
痛いほどよく伝わり、本サイトのレビュワーの皆さんが推奨している理由が
とてもよく理解できました。

この点は、アンドリュー・ヘイ監督の『異人たち』とは大きな差異があると感じます。
『異人たち』は、どちらかというと両親との時間もさることながら
主人公アダム(アンドリュー・スコット)とハリー(ポール・メスカル)の時間が
圧倒的に濃密に描かれていることから、この視点がアンドリュー・ヘイ監督ならでは
の切り口なのであろうと思いました。
本作では、英雄の相手は女性である桂(ケイ:名取裕子)であり、男女関係に発展していく
様が描かれていますが、桂がどうなっているかの描かれ方も含め、これはこれで良かったと感じました。

私も『異人たち』の視点/切り口よりも、大林宣彦監督による本作の方が
胸に突き刺さりました。できれば劇場で観たかったですね。
劇場鑑賞だと感動も桁違いな気がします。

1988年の作品ということで、その時代感はありますが、
物語の本質は色あせず、素晴らしい感動をおぼえました。
俳優陣の演技にも感銘を受けました。
※高橋幸宏さんの出演もうれしかったです

本当に観てよかったです。
推奨いただいた皆様へ感謝申し上げます。

ひでちゃぴん
琥珀糖さんのコメント
2024年4月25日

感動していただいて、とても嬉しいです。

琥珀糖