「荒ぶるでこちゃん」あらくれ(1957) 抹茶さんの映画レビュー(感想・評価)
荒ぶるでこちゃん
上原謙と森雅之という主役級の二枚目ふたりが丸眼鏡を掛けているのが面白かった。
他にも志村喬、加東大介、東野英治郎、宮口精二といった豪華俳優陣の芝居を楽しんで見た。
サイレント上映での弁士のシーンや街並みなど、大正時代の東京を再現したセットや描写は良かったが、同じ徳田秋声が原作の『あにいもうと』と比べると、ストーリーにしろ、セットの作り込みにしろ、画面にしろ、かなり物足りなく感じた。
“あらくれ”高峰秀子の芝居は圧巻だったけど、啖呵にしろ、取っ組み合いの喧嘩にしろ、成瀬作品の中でも他にも凄いのがあるので、正直の所、全体としてイマイチだった。
しかし、レビューサイトなどを見ても、比較的高評価なので、まだまだ自分が未熟なのだろう。しばらく時間をおいてから改めて観てみようと思う。
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