兄貴(1962)

劇場公開日:

解説

「青い狩人」の柏正人のシナリオを、「波止場気質」の山崎徳次郎が監督したアクションもの。撮影は「俺は地獄へ行く」の永塚一栄。

1962年製作/79分/日本
配給:日活
劇場公開日:1962年1月27日

ストーリー

両親を失った健は、危難を救ってくれた岩田組の幹部石井のアパートに置いて貰うことになった。翌日、石井が岩田の事務所に顔を出すと、大幹部の田代はバー・ナルシスに対する石井のやり方が手ぬるいと責めた。近く始まる区劃整理の計画によれば、ナルシスが街の中心になるはずで、それを知った岩田はマダムの昌子に金を貸し、それをタテに立ち退きを要求しているのだった。が、石井は昌子に同情のあまり、強硬な態度をとれない。健は石井の弟分になった気で、石井を「兄貴」と呼んでは叱られた。石井にしてみれば、健をやくざにしたくなかった。そこで、バー・シマロンの支配人に頼んで、健をバーテンに雇って貰った。古くから勢力を張る岩田の頭痛のタネは、新興の大野組が急速に地盤を拡げてきたことだ。岩田がナルシス乗ッ取りを急いでいるのも、大野組が区劃整理を感づいたらしいからである。石井が岩田の命令でナルシスの立ち退きを強行した数日後、昌子は自殺した。一方、健はシマロンの女給美子に心をひかれた。彼女が実家へ送る金に困っていると知り、健は洋酒ブローカーから五万円借りてやったが、証文の金額はいつの間にか十万円になっていた。美子に横恋慕していた田代のしかけたワナである。談判に出かけた健の胸もとを殺し屋の短刀が狙うが、躍り込んだ石井が健を助けた。また足を洗おうと思っていた石井は、土地の人々に、岩田組や大野組に欺されないよう、代表をえらべと忠告した。岩田は自分の陰謀を挫折させたのが石井と知って、美子をオトリにして、健に石井を殺させようとたくらんだが、石井は捨身の早業で岩田一味を倒した。「兄貴、済まない」と、健は泣いた。石井は美子を健の方に押しやっていった。「兄貴と呼ぶのはよせよ。これからは、二人で倖せに暮らすんだぜ」と……。

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