あこがれ(1966)のレビュー・感想・評価
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まずは内藤洋子の可憐な容姿とはミスマッチなドスの効いた声にビックリ...
まずは内藤洋子の可憐な容姿とはミスマッチなドスの効いた声にビックリ。
新珠三千代の美声&美しい発音とは対照的。
デビュー前から基礎力を高めた女優より、可愛けりゃオッケーなアイドル時代の始まりかもだが、内藤洋子は下手ではない。ちょっと間を外した感じの喋り方は、現在主流のナチュラル演技に通ずるものがある。
そしてどっからどう見てもフォトジェニー。
こんなん誰でも好きになるでしょ。
新時代のスター誕生の輝きは、今も観てもしっかりリリースされています。
しかし、何故かカメラは内藤洋子より、眉目秀麗だが棒演技の田村亮にくぎ付けです。
勝ち気な少女と気弱な青年設定の2人は、お似合いなんだか、合わないんだかよく解らない感じ。
すでにふぞろいの実が受粉されております。
撮影現場でも、気の強い内藤より、自信無さげな田村君を、みんなで守ってあげたくなっちゃったのかも。
それぐらい、美しさでも田村君、内藤洋子に負けてません。
おとぎ話のような他愛ないストーリーではありますが、かのヒロインはその後、貴族の青年に見初められ結婚。
美しいプリンセスが生まれますが、プリンセスは稀代の悪女に。
氷点以上に過酷な現実が待っているなんて。
林寛子
少女時代の号泣する信子を林寛子が演じていた。自然に涙を流せる子役ってすごい。当時アイドルだった内藤洋子とその後のアイドル。それを若き田村亮が上手くからむ(といっても、若い頃は演技が下手・・・)。やはり内藤洋子が上かもしれない。
施設のほうでは水沢先生が2人の仲を不幸になるだけだと心配していた。ひょっとして2人は兄妹?と想像してしまう(全くのストレートだったけど)。そんなある日、一郎の生みの母がブラジル移民するため最後に一目会いたくなり施設を訪ねるが「もう親ではない」と念をおされる・・・ちょっと説明調のところが気に入らないけど、音羽信子の寂しさが伝わってくる。
結婚は反対だとか、このまま別れても平気なのかとか、ころころ教えが変わる水沢先生の設定が面白くないし、園長先生の母親に対する冷たい態度もどうかなぁ~と感じてしまう。しかも、レストランで働く信子を職業の貴賎だけで判断していることに納得がいかない。原作は木下恵介だというのに、この脚本は好きになれないかも・・・所詮はアイドル映画だったってことですね。
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