「何もかもが規格外」AKIRA オーばやしさんの映画レビュー(感想・評価)
何もかもが規格外
中学生の時、田舎の本屋の棚に並ぶ分厚い背表紙に「AKIRA」と記されていた漫画。まだ消費税が無く1,000円ちょうどで売られていた漫画を即買いし帰宅。ページを開いて圧倒された。
あの衝撃を損ねることなく、というより動かせて見せる。しかも漫画家自らが!
映画冒頭の日付は、日本で映画が公開された初日である。映画館で初日に観た人だけに許される衝撃。
「え?今日?」
芸能山城組がケチャを取り入れて演奏するテーマ曲と共に始まるオープニングのバイクシーン。何もかもが規格外で公開された瞬間に「伝説の作品」になった。
今観ても何も古くないというか、何にも追い越されていない。大友氏が漫画では表現できない動きを映画で可能な限り実行した作品。後の作品を考えると、あれで満足はしてなかったんだろうとは思うが、世界に大友克洋という圧倒的な天才が存在する事を知らしめるのには充分。
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