劇場公開日 1969年10月10日

「ソ連の崩壊を20年も前に予言していると言っていい いや天安門事件の予言そのものだ 天安門で戦車の前に一人立ちはだかった通称戦車男は、本作の権三そのものではないだろうか」赤毛 あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ソ連の崩壊を20年も前に予言していると言っていい いや天安門事件の予言そのものだ 天安門で戦車の前に一人立ちはだかった通称戦車男は、本作の権三そのものではないだろうか

2020年10月26日
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鑑賞方法:DVD/BD

21世紀の目からすると、明治維新維新を隠れ蓑にした、共産革命への批判としか見えない
それ程の時が流れた

革命を論じながら、いざ武装闘争になると自分は扇動していないと言い、革命勢力が民衆の味方ではない事態になれば、理論と現実は違うとうそぶく理論学者

主導権争いの前に、民衆のことなどはまるで眼中にない革命勢力

本当の革命とはこういうものだ!
それがラストシーンの「ええじゃないか」だ
この民衆の力こそが本当の革命なのだ

それが本作のテーマだ

だから革命勢力のシンボルたる赤毛は、共産党と同じ赤いのだ
そうして赤毛は民衆の本物の革命に踏みつけられるのだ
まるでルーマニアのチャウチェスクのように

にせ官軍とは、民衆の奴隷にする新たな支配者の共産党のことだ
結局、共産主義革命とは民衆の為の革命でなんかなかったのだ
単なるファシストによる政権奪取だったのだ

ソ連の崩壊を20年も前に予言していると言っていい
まるで東欧革命を描いているかのようだ

いや天安門事件の予言そのものだ
天安門で戦車の前に一人立ちはだかった通称戦車男は、本作の権三そのものではないだろうか

あき240