劇場公開日 2007年11月10日

「古いDVD棚にまみれた傑作の中の一つ」4分間のピアニスト Oliverさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 古いDVD棚にまみれた傑作の中の一つ

2025年10月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

あらすじをちらっと見て、好みの内容なので何となく借りて観てみた。

最初はぽけーと観ていたが途中から、(あれっ面白いぞ)とまた最初から真剣に巻き戻した。
結論、なかなか個人的には面白かった。
こういう欠陥人間(ひどい)が秀でた才能を持ってる系、そして価値を見出して寄り添う人がいる系は好きである。
そして100%悪い訳ではなくいい面も持ってるところなど。

ピアノの音もとても良く、ピアニストが別撮りで弾いてんじゃないか?と思ったがまさか本人が弾いてるとは。
冒頭のシーンの心が叫び泣く美しいピアノの演奏には、ついながらスマホでもしようとしたその手も止まったほど。

しかしながらなかなか主人公の起伏の激しさや受刑者たちのクズ具合についていけん人はいるかもしれない。
登場人物もまともな人があまりいない。

何というかピアノといえばクラシックだが、この映画は非常にロックである。
やってらんねぇーこんな人生!!て気持ち、よく分かる。
世の犯罪者たちは人に迷惑をかけるのではなく
彼女のようにピアノなど芸術的なものにそういった暴力的な気持ちをぶつけて発散させた方がいい。
普通はこう、とか常識から外れた何かを必ず持ってるので、絵を描かせても楽器を弾かせても型破りしてある意味楽しそうではある。
この主人公の最後の演奏のように。

Oliver