「愛しき者はすべて去りゆく」ゴーン・ベイビー・ゴーン 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
愛しき者はすべて去りゆく
クリックして本文を読む
探偵のパトリックとアンジーは、失踪した4歳の女の子アマンダを探して欲しいとアマンダの伯父夫婦から依頼される。
行方を追う内、衝撃的な真実に向き合う事に…。
単なるミステリーの枠に収まらず、幼児誘拐、虐待、性犯罪、ドラッグ、警察汚職など重たいテーマを扱い、社会の闇を浮かび上がらせる。
日本でも今、幼児誘拐が重大な社会問題になっており、他人事だとは思えない。
ネタバレになってしまうが、アマンダを誘拐したのは、アマンダの伯父とエド・ハリス演じる刑事とモーガン・フリーマン演じる警部。
全てはアマンダの為。
幼い子を思う気持ちは分かるが、彼らの行動は正しかったのか、ラストのパトリックの判断は間違ってなかったのか、色々と考えさせられた。
アマンダの不良母が更正する事をただただ祈るばかり。
本作で監督デビューのベン・アフレック。
社会問題のメッセージ性と、ミステリーとしてのエンターテイメント性を巧みに融合させた堂々とした演出は初監督とは思えない。お見事!の一言に尽きる。
「ザ・タウン」も良かったし、新作「アルゴ」も非常に楽しみだ。
最後に…本作が日本未公開なのが残念で仕方ない。
コメントする