1303号室のレビュー・感想・評価
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自宅にて鑑賞。スタッフ・キャストに日本人が多く、終始、日本語で進行するが、れっきとした米国産で原題"Apartment 1303"。所謂“心理的瑕疵物件”──呪われた曰く附き物件の物語だが、韓国産の『アパートメント('06)』を想起させるストーリー。建物の高層部からと思われる俯瞰t的なアングルが多い。1テーマに絞ったのは良いが、展開に起伏が乏しく、登場人物(特に女性陣)の雰囲気が似ており、全篇平坦でのっぺりとした印象。肝となる対象が少女になったり、大人になったりするのは混乱を招くだけである。45/100点。
・本作は企画がたち、シナリオや原作が出来る前から映像化権が売りに出されるプリセールが行われた結果、米国ロサンゼルスの"The MonteCristo Fund"の全額出資により完成に漕ぎ着けた。作品の出来不出来はさておき、製作の過程が珍しい経緯を経ていると云える。
・“緑川明子”を演じる大谷直子だが、折角の演技が群を抜いて一人際立ち(他の演者が酷い)、演出が不完全燃焼気味に空回りしている。CGI(十年前と云う時代性を差し引いたとして)もお粗末だった。全篇どこか焦点の定まっていないぼんやりとした出来栄えだが、本作の最も致命的な欠点は然程怖くない事だ。
・弁当を残した娘に対し、ペットを飼っていないにも関らずドッグフードを浴びせる母、熊のぬいぐるみや飲み口が齧られたペットボトル等、無駄なアイテムやガジェットも混在しており、伏線にもなりえない無理矢理感溢れる唐突な展開が散見出来、未完全で未成熟な印象が最後迄、拭いきれなかった。
・鑑賞日:2017年11月10日(金)
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