パンズ・ラビリンスのレビュー・感想・評価
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ハラハラドキドキ&痛たたた!
「現実」とは誰の為のものなのか
個性の強い単純なファンタジーなのかと思いきや、想像以上に重厚で、残酷で、美しい作品だった。ギレルモ監督、大変失礼いたしました!!
もちろん時代背景は、作り手が経験した時代の話ではないが、人物たちの思い、観客に訴えようとしているものは明確だ。辛い現実に抑圧され、夢を見ることでしか笑顔になれない主人公の姿は、現代のフィクションを楽しんでやまない私たちにも共通している。舞台を現代にせず、戦時中にした上(しかも忠実に再現)迷宮設定が入ってもほぼ違和感なく、むしろマッチしていた。
様々なシーンから、迷宮パートを現実とも、あるいはオフェリアの空想とも捉えることができるようにあえて、曖昧に見せるための監督の細かな工夫がより、映画の切なさを際立たせていた。夢を見て希望を抱くことは、いつの時代も変わらない、この世を生きる人間の特性であり、それこそ生きる上で大事なパワーになることを学んだ。
95点!
ダーク要素10割の映画
3.8
パンズラビリンスを視聴。 スペイン内戦を舞台にしたダークすぎるファ...
ファンタジー?ダーク過ぎるでしょう⁉︎
今年度のアカデミー賞の呼び声高い「シェイプ・オブ・ウォーター」のギレルモ・デル・トロ監督の作品。
映画公開の前にこれは観ておかなくてはと思い鑑賞したが、ダークファンタジーと銘打ってはいても、ここまでとは…
結構なグロさと、残酷さに、ちょっと引いてしまう。
ものすごい残酷なシーンを寸止めにするカット割りは絶妙ではあるけど…
抑圧された世界からの解放をテーマに、独裁政権と戦うレジスタンスの話と、おとぎ話を信じる少女の話がシンクロしながら、物語は進む。
20世半ばの暗黒の時代と、やけにリアリティのある妖精達の姿が恐ろしくも美しく描かれ、この監督の世界観に深く引き込まれる。故に目を覆いたくなるような残酷なシーンが続いても、最期まで見続けられるのである。
なるほど、鬼才と呼ばれるのも納得である。
最高のダークファンタジー
美しいおとぎ話
とても美しい映像
本当はどうなのかは彼女しか知らない
大人のためのファンタジー映画。
ファンタジー映画☆とかいいつつとんでもない鬱映画だった。
最後は、オフェーリアが王国に戻ったとも、妄想だったともとれるラスト。
ナレーションでは、王女が戻ったと断言しているけれど、それはオフェーリアではない誰かだと思う。オフェーリアは、試練に失敗して、最後のシーンは妄想だったのだと思う。
なのでファンタジー映画によくあるハッピーエンドなんてものはない。
むしろハッピーな描写なんて一回もないのではないかと思う。
ちょいちょい痛い描写があったり、なんでそこでぶどう食べちゃうかな~~
とか、少し観ていて疲れたけれど、斬新なファンタジー映画だった。
予告では「少女の無垢な魂が世界を救う」って言っていたけれど、これは「少女の無垢な魂が(少女の)世界を救う」という言葉が省略されている。
ただ、時代背景の設定として、独裁政治の絶望の中、すべて妄想だったのだろう。
最後は、報われずに、死んだ。と解釈します。
また、美術の賞をたくさん獲っているみたいだけれど、確かに美しかった。
カメラワークはあえてぶつ切りにしているのかな?
大人のためのファンタジー映画。
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