「大人のためのファンタジー映画。」パンズ・ラビリンス うえあおいさんの映画レビュー(感想・評価)
大人のためのファンタジー映画。
ファンタジー映画☆とかいいつつとんでもない鬱映画だった。
最後は、オフェーリアが王国に戻ったとも、妄想だったともとれるラスト。
ナレーションでは、王女が戻ったと断言しているけれど、それはオフェーリアではない誰かだと思う。オフェーリアは、試練に失敗して、最後のシーンは妄想だったのだと思う。
なのでファンタジー映画によくあるハッピーエンドなんてものはない。
むしろハッピーな描写なんて一回もないのではないかと思う。
ちょいちょい痛い描写があったり、なんでそこでぶどう食べちゃうかな~~
とか、少し観ていて疲れたけれど、斬新なファンタジー映画だった。
予告では「少女の無垢な魂が世界を救う」って言っていたけれど、これは「少女の無垢な魂が(少女の)世界を救う」という言葉が省略されている。
ただ、時代背景の設定として、独裁政治の絶望の中、すべて妄想だったのだろう。
最後は、報われずに、死んだ。と解釈します。
また、美術の賞をたくさん獲っているみたいだけれど、確かに美しかった。
カメラワークはあえてぶつ切りにしているのかな?
大人のためのファンタジー映画。
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