「切ない爽やかな映画」ONCE ダブリンの街角で oshidaさんの映画レビュー(感想・評価)
切ない爽やかな映画
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去ってしまった彼女のことが忘れられないで音楽を作り続ける男とひとりのチェコからやってきた女性のお話。
と言ってもいいのかわからないぐらいには音楽が軸となって進む物語。
想いを馳せる相手に一生懸命気持ちを届けようと生きている二人は見ていて綺麗でした。
ほとんどハンディカムで撮影しているからか良い意味で「映画」らしくなくて。
写真や動画とはまた違う思い出の記録媒体である音楽というものは歌い方や歌詞を通して制作者の心情がダイレクトに伝わってきて、素人(映画の中では)が作っている曲は心に沁みるなぁ、そこがうまくこちら側に伝わる撮り方をされていたように思いました。
ドライブ先でのチェコ語の会話は、意味を知った時鳥肌ものでした、、
あとはエンドロールでもふたりに名前がないことが衝撃で。
名前なんてただの記号で相手のことを知る時には何ら関係のないことなんだなと痛感。
少し秋葉原文化に通じるところがある気がします。
元カノが忘れられない未練の気持ちはありつつ、良い感じの女性がいると誘ってしまう男、
男に好意はあるけれど子どもや母親のことを考えると自分なりの正しい行動をとる女。
女性は強くてかっこいいなと惚れ惚れしてしまいました(笑)
ラブストーリーなんだろうけどキスさえしない素敵な映画。
ふたりが幸せな今後を歩むことを祈ってしまう、そんなラストでした。
「はじまりのうた」をまだ観れていないので近いうちに観たいな思います!
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