「実直な音楽が響くダブリンの街角」ONCE ダブリンの街角で Kremlin Dawnさんの映画レビュー(感想・評価)
実直な音楽が響くダブリンの街角
クリックして本文を読む
いい意味で割れるほどの歌声で始まるこの映画は、ラブストーリーかと思いきや、そうではないようです。ドキュメンタリータッチな映像や音響はどうしてなんだろうと思っていましたが、日本円にしておよそ1800万円で作られた映画ということで納得です。そんな映像を通して映し出されるダブリンの街角はとても風情があって、しかもそこに胸にグッとくる音楽が重ねられています。ストーリーは捻りのない、シンプルなものなので肩の力を抜いて、なんなら雰囲気だけでも十分楽しめる映画です。マルケタ・イルグロヴァは当時19歳とは思えないぐらい大人びていて、グレン・ハンサードと並んでも違和感がありません。お互い名前なんか知らなくても、音楽があれば心は通う。そして、離れた恋人との気持ちをふたたび通わせるのもまた音楽なのですねぇ。
コメントする