「美しい物語でした。&「致命的ミス」について」クローズド・ノート なかやすさんの映画レビュー(感想・評価)
美しい物語でした。&「致命的ミス」について
元々沢尻エリカファンでもなんでもないし、
あの舞台挨拶騒動で見る気がしなかったのですが、
ちょっとした空き時間に、何を思ったかぶらっと見てしまいました。
とても美しい物語でした。普段の沢尻エリカがどうかなんて、全く気にならないくらい、スクリーンの「香恵」は素敵だったと思います。
全体を通しての、少しレトロ・昭和的な落ち着いたトーンもよかったですね。
映画を見終わって、映画で語られた言葉や日記の内容を文字でも味わいたくて、そのまま本屋さんへ直行。
分厚いハードカバーの表紙をめくってプロローグを読み始めると、
さっきまでのスクリーンの世界へ吸い込まれる気分でした。
香恵が伊吹先生の日記の世界に魅せられたように、「クローズド・ノート」という小説の世界に私も引き込まれていきました。
原作もとってもいいですよ。
ただ、前半の万年筆のうんちくの部分が長すぎ!と感じる人は多いかもしれませんね。
で、mori2さんが「重大な致命的なミス」として指摘していることですが…
原作では「日記の最後を破いて飛行機にして飛ばす」というシーンはないのでが、日記によれば、くす玉割りなんかをした「お別れ会」の翌日が「終了式」なんですね。
映画で飛行機を飛ばしたのは「お別れ会」の後ですから、話はつじつま合うんですよ。
でも確かに映画を見るだけじゃ、「お別れ会」「終了式」「飛行機飛ばし」そして「事故」は同じ日だと錯覚しますよね…。
原作読んでても、ちゃんと日記の部分なんかを読み返して気づいたくらいですから、皆さんが疑問に思うのも無理はないでしょう…。
PS:「黄泉がえり」「いま、会いにゆきます」「クローズド・ノート」…竹内結子さんは、死んじゃう役をさせたら天下一品ですね!