ブレイブ ワンのレビュー・感想・評価
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考えさせられる
彼女のしたことは気持ちの上では理解できますが、やはり許されないことだと思います。だから、ラストは彼女が自ら命を絶つ……と予想していましたが、違う結末に。でも、「恥をしのんでも生きることを選んだ」というジョディ・フォスターの言葉を考えると、確かにそのほうがもっとつらいことなのかもしれないですね。ただ、テレンス・ハワード演じる刑事が、あそこで突然彼女に手を貸してしまうのは、少し違和感あるような。これまた、気持ちではわかりますけど……。法ではどうにもならないことがあるとわかりながらも、苦労してこれまでそれに従ってきたのに、最後までそこは貫いてほしかった気がします(もちろん、その償いとしての傷を自ら追うわけですが)。
そんなわけで、なかなか考えさせられる映画ではあったなと思います。他の女優がやると嘘っぽく見えてしまうところに、ギリギリのリアルが感じられるのは、さすがのジョディ・フォスターといったところでしょうか。
ジョディー版『タクシードライバー』
米国版フッテージを見た時、すぐに『タクシードライバー』を想起させた。ジョディーにとってもあの作品は大事なキャリアの一つである事はいうまでもない。ただ、主人公の抱く葛藤は大きく違っている。
トラビスが町の言い様の無い退廃に怒りを覚えているのに対し、
エリカの怒りは恋人を殺された復讐心である。どちらも孤独を抱えているがトラビスの孤独は社会に馴染めない事で、エリカには仕事もアパートメントの顔馴染みもいる。
リアルとは言い難いがジョディーの凛々しい演技とニール・ジョーダンの哀感のある演出で一級の作品に仕上がっている。
ジョディーが町を歩く姿を見るとタクシードライバーの頃のアイリスを思い出し、何となく懐かしくも雑踏の中に言い様の無い孤独を感じずにはいられなかった。
すごく考えさせられました
年齢設定は高めに作られています。凶悪事件の多くなった昨今、とても考えさせられる映画でした。内容について千差万別な評価が多いようでしたが、私は大いに共感したし、でも果たしてそれでいいのかと自問自答もしました。一緒に観に行った彼女も同じように考えて、二人で熱く「これはアリかナシか」を語り合えました。
基本的にジョディ・フォスターのファンなので、彼女の名演技には相変わらず感心させられます。とても安心して観れますし、複雑な主人公の心境を素晴らしく演じておりました。ただ、年齢的にはラブシーンがキツくなってきた感じも・・・あと、作品途中で彼女が着るよく分からないセンスのTシャツがダサくて、とても気になります(-_-;)
決して救われない映画でしたが、同時に共感も出来る、ジョディ・フォスターらしい映画だったと思いました。
知的カップルにはオススメな感じです。
私は許してもいいと思います。
暴漢に襲われ、一緒に居た婚約者は死亡し、自身は重症を負ったラジオパーソナリティー。外出することに恐怖を覚え護身用に違法に拳銃を入手する。たまたま立ち寄ったコンビニエンスストアで強盗を撃ち殺してしまい、その事で、自分が変わってしまったことに気が付く。
主人公のエリカ・ベインを演じるのはイェール大学卒業の才女ジョディ・フォスター。彼女が、自分のしていることに対する罪悪感に苛まれながらも、止める事ができず、次の目標を探してしまう苦悩を、非常に上手に演じています。彼女じゃなければ出来なかったかもね。エリカの職業は、当初、新聞記者が想定されていましたが、ジョディ・フォスターが演じることになって、ラジオパーソナリティに変更されました。でもその方が、話的に良かったと思います。
ふとした事からエリカの事に気が付き、最後にエリカが思いを遂げることに手助けしてしまうことになるショーン・マーサー刑事を演じるのはテレンス・ハワード。派手な演技はありませんが、存在感たっぷり。いい演技を見せています。
この手の、復讐殺人と言うのは、アメリカでは時折耳にしますね。マスコミも、犯人を持上げがちになるので、英雄気取りの犯人による犯行がエスカレートしてしまう例は、結構あります。これも、そうなりかけるのですが、最後の一線は(まぁ、既に一線は越えているとも言いますが)、踏みとどまり、最後の、そして本当の目的を達成することで、こちら側に戻ってきているようです。
社会派の、非常に重いテーマの映画ですが、誰にでも起こりえることであり、身近な問題であるので、引き込まれてしまいます。アメリカの抱える矛盾、悩みが描かれた映画だと思います。
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