「2人で走り出すまで退屈だった」3時10分、決断のとき はむちん2さんの映画レビュー(感想・評価)
2人で走り出すまで退屈だった
正直、特筆する部分もなく50分以上が過ぎてしまった。連行される段取りになっても印象に残った部分がない。映像美を感じる場面もない。いい人クリスチャン・ベイル、悪い人ラッセル・クロウ。ただ、それだけで進んでいった。まぁベン・フォスターの悪役ぶりはクセ者感あって、主役の2人より最後までインパクトあったかな。嫌な役が似合いますね。
稼ぎは悪いが真面目に生きるC.ベイルと、強盗殺人で大金を得てきたR.クロウ。生き方が逆で「それなのに借金かよ。俺なら(妻に)家事させねぇで楽に暮らせるようしてやるぜ」と挑発する場面は、現代にも通ずる。コツコツ真面目に働くのとギャンブルや怪しい仕事して一獲千金を求める生き方と捉えられるけど、肝心の映画が面白くないまま進んでいく。
中盤になっても
・いい人すぎるC.ベイルにイライラ
・意気盛んな息子が心配
・嫌味ばかり言われ崖に放り出されて死んじゃったオジさんは気の毒 → 言い返したい気持ちはよくわかるが相手が悪かった。「そんな...あんまりだよ~。これじゃ若い人の力には勝てない」それしか感想がなく何かすごく後味が悪い場面だった。
クライマックスへ、汽車に乗せるため二人で走って向うシーンは緊迫感あります。「ベン・フォスター軍団」だけではなく、金に目がくらんだ一般人にも標的にされ、ようやくファイトを出すC.ベイル。心に引っかかる葛藤を克服するため、走りながら殻を破ろうとしているように見える。過去戦争で味方に撃たれて負傷した「屈辱の片足」を引きずってでも走る。それは息子にいい所を見せるだけでなく、自分に対し「俺だってやり遂げた」心の勲章を実感するために!
けど、R.クロウを乗せた時は撃たれると容易に想像できる場面だったなぁ。
R.クロウは良心を捨てなかった点が「◎」だったので、もっと二人が理解しあえるシーンが沢山あった方がラストが活きたように思いました。
3時10分に汽車が到着してない部分は「仕方ない」「おいおい白ける」「ギリギリ間に合う展開だったらいいのに」等々、色んなこと考えてしまった。
気に入ったらオリジナルも探そうと思いましたが、残念ながら今作だけでおなか一杯になりました。