「写真はサモ・ハンではありません!」燃えよ!ピンポン kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
写真はサモ・ハンではありません!
デフレパードをこよなく愛す主人公。FBI捜査官はさりげなくシン・リジーのTシャツを着ているし・・・
全く予備知識がないまま・・・実は邦画だと思っていたくらい・・・で臨んだ。まさか卓球をテーマにする映画がハリウッド産だと考えられるほうがおかしい。主人公はダン・フォグラーという知らない俳優。1988年のソウルオリンピックに出場した子役の少年からは考えられないくらいのメタボ体型なのだ。第二のジャック・ブラックととらえれば非常にわかりやすいのです。
無名の俳優が主役なのだから完全なB級かと思えば、いきなりロバート・パトリックが登場してるし、悪役には迷優クリストファー・ウォーケン、そして注目のアジア系女優マギー・Qという豪華な布陣。彼女のカンフーもこなすセクシーアクションにはちょいと萌えてしまい、クライマックスの愛情表現には泣けてくるくらい・・・
原題は“BALLS OF FURY”だけど、明らかに『燃えよドラゴン』のパロディとなってることから『燃えよ!ピンポン』になったのでしょう。裏社会で暗躍するフェン(ウォーケン)が主催する卓球世界大会に出場して潜入捜査するというストーリーそのものがパロディとなっています。CGの進化によってコミカルなカンフーブームがやってきたと思わせる今年公開の映画ラインナップの中でもこれはイケる。まぁ、『燃えよドラゴン』を知らないと笑えないのが欠点かもしれません。
卓球というと細身の選手が多いといったイメージでしたけど、この映画はやたらと筋肉マンが多い!暗いイメージがある卓球だけに、派手なパフォーマンスによって明るくなればいいとは思いますが、とにかく試合はすべて笑える・・・特にマギー・Qが4人を相手に練習しているシーンだとか、クライマックスのウォーケンとの対決とか、どこまでがCG処理されてるのかわからなくなるほど面白い。
【2008年4月映画館にて】