劇場公開日 2007年10月20日

「【“侵蝕。そして無表情な人々の増殖。”今作は、J・フィニイ原作”盗まれた街”ニコール・キッドマン&ダニエル・クレイグヴァージョン作である。】」インベージョン(2007) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 【“侵蝕。そして無表情な人々の増殖。”今作は、J・フィニイ原作”盗まれた街”ニコール・キッドマン&ダニエル・クレイグヴァージョン作である。】

2025年10月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

幸せ

■或る日、スペースシャトルが地球帰還時に爆発し、破片がアメリカ各地に散乱する。それを振れてはイケナイ政府命令が発令されるが、一部の人は亡くなった乗務員を悼む気持ちで触れてしまう。
 その後、精神科医キャロル(ニコール・キッドマン)のもとに、夫が別人のようになったという女性が助けを求めてくる。
 それを機に、彼女の周りの人々の様子もおかしくなっていく。
 その現象が世界規模で発生するなか、キャロルの同僚のガレアーノ(ジェフリー・ライト)は謎のウイルスが原因となっていることを掴む。
 そんな中、キャロルの恋人ベン・ドリスコル(ダニエル・クレイグ)も、無表情になって行く。眠ってしまった人は、睡眠中に表皮が透明な膜で覆われるために、キャロルは不眠で別れた夫の元に預けた息子オリバーを探すのであった。

◆感想<Caution!内容に触れているかな?>

・今作の原作である”盗まれた街”の著作者、ジャック・フィニイの著作には学生時代に嵌ったモノである。
 当時は忘れられた作家という位置づけだったが、1995年に亡くなったのがきっかけだったか、”盗まれた街”や特に好きだった”ふりだしに戻る”が、確か角川文庫から発売された記憶がある。
 良く出来た構成のSF作が多く、引き込まれたモノである。

・今作は、冒頭のシーンは改編されている気がするが、後は概ね原作と同じだったかと思う。(ウイルス設定は原作ではないけどね。)
 人々がドンドンと何物かに侵蝕され、無表情になって行くが、彼らは人間には直接的には危害を加えない所が不気味である。
 侵蝕されたベン・ドリスコルが”我々の世界に成れば、悪は無くなる・・。”と言う台詞が印象的である。
 今作は、現代社会へのアイロニーともなっているのである。

・観ていて思ったのであるが、今作は今から18年前の作であり、当たり前だが、ダニエル・クレイグがムッチャ若いのである。
 だが、ニコール・キッドマンは、余り変わっていないのである。女優根性なのか、もしくは彼女こそ<以下、自粛>

<今作は、J・フィニイ原作”盗まれた街”ニコール・キッドマン&ダニエル・クレイグヴァージョン作なのである。>

NOBU
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