デス・プルーフ in グラインドハウスのレビュー・感想・評価
全89件中、21~40件目を表示
ベトナムみたいな雨って一体
テキサスの人気DJジャングル・ジュリアたちの女子グループは、湖へ行く途中で行きつけのバーへ立ち寄る。
そんな彼女たちを尾ける1人の男がいた。
それから14ヶ月後、テネシー州レバノンにやって来た例の男スタントマン・マイクは、スタントウーマンであるゾーイたちの女子グループをターゲットにする。
はじめは上手くいっていたマイクの“いたずら”だったが、次第に事態はいつもと違う方向へ進み始め…
超ド変態おじさんVSアイアンタフビッチ
これほど、「形勢逆転」「過剰防衛」という言葉が似合う映画はないんじゃないかな。
まず、2007年の映画だということにびっくり。
グラインドハウスなんだからよく考えれば当たり前だけど、前半の映像の古っぽさとか、それ以上に映画が纏う雰囲気がモロ80年代。
そして、この映画の面白さの根幹になっているのが、ジャングル・ジュリアパートとゾーイパートの対比。
マイクがやってることは結末以外概ね同じなのに、前半と後半で全く印象が違う。まるで2本の映画を観ているかのよう。
少しノイズの入った映像がモノクロへ変わり、パッと色彩豊かなタランティーノ映画は変わるのには目を奪われる。
前半であんなにヤバいやつオーラを出していたド変態のマイクが、後半ではむしろ可哀想に思えてくる。
追う側が追われる側に、発砲を引き金にあっという間に立場が逆転する様には笑うしかなかった。
やたら長いガールズトークなど、かなりダラダラとしているため、そこで好き嫌いがはっきり分かれているようだけど、個人的には意味のある無駄だと思った。
伏線回収というほどのものではないけれど、ちょっと会話に出てきた設定が後々生かされているなんてことも。
『レザボア・ドッグス』の愛おしきあのくだらない会話に似たものを感じた。
2つの女子グループはどちらも陽キャビッチ感あるけど、ゾーイたちの方がなんとなく品があって好き。
あと、リー役のメアリー・エリザベス・ウィンステッド。初めて知ったけどタイプすぎた。
「あの人はどうなった?」、「あれはなんだったの?」と未回収の部分も多いけれど、このグダグダ加減が堪らなく良い。
フェミニズム復讐モノかと思っていたけど、全然違った。結局ジャンルがわからない。
これぞカーチェイスと言うべき見事なカーアクションも観れたし、まさに『THE END』のふざけすぎなラストは映画史に残る最高のフィナーレ。
そんなに絶賛するなら『バニシング・ポイント』観るよ。
映画史上最も突然のTHE END
ギャル達がただダラダラ喋ってるだけかと思ったら突然の死!
そして、どんどん殺していく展開かと思ったら、反撃からの突然のTHE END!
笑ってしまった
フェチ万歳
暴力を肯定はしない けれどグラインドハウスにかかるような映画で鬱憤を晴らすぐらいはいいじゃないか それがタランティーノ監督のメッセージです
フィルムの傷とかは、この作品はグラインドハウスにかかるような映画にすぎません
だから目くじらたてちゃ駄目です
そういうエキスキューズです
またしてもタランティーノ監督の才能にやられました
いや魂消たというべきでしょう
前半だけなら、チェーンソーをデスプルーフ仕様に置き換えただけのバイオレンスホラー映画です
それが14ヶ月後という暗転を境にして鏡像をみせるのです
鏡が置き直ったその時、画面は白黒からカラーに戻るのです
このものすごい映像センス!
私達の認知世界の外側から物語を操作して一気に逆転させたことを一瞬で理解させるのですから
鏡が置かれた時から全てが逆転しています
長々とガールズトークをする他愛のない女のコは、鏡の両側とも同じ
しかし左右が逆転しているかのように、
スタントマン・マイクとの力関係が逆転しているのです
ガールズトークが他愛が無ければ無いほど、それが長ければ長いほど彼女達の無力さが印象づけられるのです
だから鏡に写った後半の結末に大きなカタルシスが訪れるのです
理不尽な抑圧や差別にさらされている弱者
女性や有色人種やLGBTや、障害や、単に気が弱いだけの人だって含まれます
言いたいことはある
反撃したいのです
暴力を肯定はしない
けれどグラインドハウスにかかるような映画で鬱憤を晴らすぐらいはいいじゃないか
それがタランティーノ監督のメッセージです
つまり本作はグラインドハウスの映画に相応しい、カーアクションに題材を得てそのメッセージを映画にして見せているのです
志の高さは尊敬するしかありません
なるほどイングロリアス・バスターズやジャンゴにつながる作品だと納得しました
やっぱりタランティーノは良いなぁ
THE ENDの文字が出てきた瞬間生涯ベストにインした。
狂気
こんなに笑える映画をつくれるのは、やっぱりタランティーノしかいない、、、 "クレイジー"で大爆笑を掻っ攫う、狂気の天才であります。
映画の前半は狂気というよりか、"凶気"そのもの。レディー達の会話には全く感情移入できないものの、クレイジーで思わず笑えるところもありますが、途中から展開する変態スタントマン野郎の素行は、正直観ていて苦痛でしかありません。これをずっと観ているのはキツいなーと思わされるのですが、後半からはその不快感すべてを昇華させる怒涛の展開!感情が追いつかないうちにめちゃめちゃに進んでいくから、もう笑うことしかできません。クレイジーすぎるスタントと、クレイジーすぎるラスト。映画そのものがバカやってるのはもちろん、観ている者までバカにさせるのは、もはや魔法です。
たれ流し映画(褒めてる)
ストレス発散
100分くらい女同士のくだらない会話を聞いてるだけ
のはずなのだけど、めっちゃ面白い。
会話の内容のせいなのか、
カメラワークなのか分からないけど
タランティーノのマジック、
オタク的な知識と技術を結集させた自慰行為を
みんなが楽しめた。
みたいな作品だった。
パルプフィクションの女性版かな?と思って見始めたら、
最初の女性たちのキャラ付けをじっくりして、
女同士で湖畔に行くってフリも散々してたのに、
スタントマンマイクが全てを無にするのはたまげた。
後半戦らパルプフィクション女版って感じで
期待を裏切らない展開で。
最後は気持ち良くストレスも吹っ飛んだ最高の気分に
なった。
B級映画風味だけど監督が凄かったら、
荒さもそこが面白くなり
雑さや急な展開も魅力となって
エンタテイメントしててとても良かった。
女性は強い。強い女性は美しい。
男はずっと15歳。
タランティーノ
WOWOW、吹き替えにて。
スタントマンが打たれて
『なんでこんな目に』って言ったのが衝撃!!!
こんな目に合うでしょうが~!
タランティーノなので最初から身構えて観てたけど、途中までスマートでびっくり。
相変わらずセクシー美女とサイコな男性のパターン。
自粛前は映画を鑑賞する余裕がなく、一切サイコな世界を知らなかった自分が余裕で観れる程、慣れた事が嬉しい。
タランティーノって毎回自分も出演するのね(*^^*)
この映画の良さがわかりません
「俺の席に座っていなきゃ意味がない。」
タランティーノ監督最高傑作だと思いました! 音楽も良かったですし(公開当時サントラ買っちゃった(^-^))、お馴染みの長い会話のシーンも飽きませんでした(^-^) カート・ラッセルが肩を撃たれてから情けなくなっちゃうのが面白かったです(笑) さすが見せ場だけあってカーチェイスが長くて良かった! 「耐死仕様」なんて言葉この映画で初めて知りました! ナチョスが食べたい(笑)
着メロはダリル・ハンナの口笛・・・
さりげない遊び心の『キル・ビル』。前半の最後に出てくる保安官も同じ人だったのが嬉しいところです。後半のおねえちゃん達が乗ってたムスタングも黄色地に黒のストライプ。意味のないモノトーン映像もキルビル効果を増すためだったのかもしれません。ダッジ・チャレンジャーのオーナーの下卑た笑い方だって「名前はバック・・・」のマイケル・ボーウェンに似ていたし・・・
くだらない会話のオンパレードはタランティーノ映画ではいつものことなのですが、さすがに前半では眠くなってきました。女の子たちが夜遊びするためのバー。なぜだか、次から次へと登場人物が増えてきたせいかもしれません。しかし、突然目が覚めた!こいつはデス・プルーフといってな・・・200キロでぶつかっても絶対に死なない車なんだよ・・・ふふふ・・・衝突テストでも優良をもらったんだぜ・・・スラッシャー映画・スプラッター映画に出てくる凶器が鉈とかチェーンソーから車に変わった!走る凶器とはよく言ったもんだ。
ホラー映画というよりは、カーアクション映画となった後半。やはりここでも無駄話が延々と続きますが、カーチェイスの名作『バニシング・ポイント』へのリスペクトや、他にも『ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー』『バニシング IN 60"』(アンジェリーナ・ジョリーのはダメだってさ)にも言及し、70年代映画における本物のカーチェイスを復活させるよ!と宣誓しているかのようでした。これがまた凄い!ボンネットの上に乗るゾーイ(ゾーイ・ベル)なんて、どうやって撮ってるんだと目を凝らしてみたりしましたけど、ゾーイ自身が『キル・ビル』のユマ・サーマンのスタントをやってた女性なんですと。もちろん本物・・・
二部構成になっていることで、「あぁ、この子たちも犠牲になってしまうのか」などと安易に想像してみたのに、予想外な展開にはビックリしてしまいます。最後には爽快感をも味わえるほど・・・やり過ぎという声を聞えてきそうですけど。
エンドロールの最後に“thanks to 誰々”と出てくるのですが、その名前が100人近くあったでしょうか・・・すごく気になるんです。ちょっと見ただけでも知ってる名前がいっぱい。ショーン・ペンの名前もあったのですが、パンフによれば、タラちゃんが彼から“デス・プルーフ”の意味を教えてもらったのだとか。あとはDVDでチェックするしかないのか・・・
【2007年9月映画館にて】
ナチョスが旨そうでたまらん
爽快感!
【どうでも良いガールズ・トーク炸裂美女軍団VS”スタントマン・マイク”の激しいカーアクション2本立て。前半:怪作 後半:快作。】
■どのような思考回路を持っているの!タラちゃん・・。前半と後半のトーンが違い過ぎるよ・・。面白いんだけれどね。
◆前半:テキサス州オースティン
どうでも良いガールズ・トークを交わしながら車を走らせる美女たちの車を、怪しい黒い車が後を追う。
サン・バイザーには、彼女たちの写真がコレクションのように挟み込まれ・・。
バーで彼女達に近づく”スタントマン・マイク”(カート・ラッセル)顔には傷が・・。怪しみながらも、”ザトウイチ”などとマイクを呼びながら、言葉を交わす美女たち・・。
タラちゃんもバーの経営者?店員?で顔を見せる。
そして、”デス・プルーフ”仕様の車にパムと言う女の子を乗せて帰るが・・。
病院で保安官が言う。”他でやってくれよ・・。”
-後味が悪い・・。ホラーか?タラちゃん・・。ー
◆後半:14か月後 テネシー州レバノン
相変わらず、どうでもよいガールズ・トークを交わす美女たち。画面はモノクロ。遠目に登場する、”スタントマン・マイク”。
ーおいおい、同じパターンか?-
けれど、画はカラーに突如切り替わり、美女たちドライブへ。うち2名、相当の車好きらしい。
”マックスカー 1970年型 440エンジン 白のダッチ・チャージャー”が売り出されている事に狂喜し、試乗しようと出かける・・。
そこへ、”スタントマン・マイク”登場。序盤、“シップ・マスト”などと言う危険な箱乗りをしているため、劣勢の美女軍団。
ー危ないよ・・。そんな車の乗車の仕方は、弊社ではお勧めしておりません・・。-
ここからの美女たちと”スタントマン・マイク”のカーチェイスが凄かった。そして、追い詰められた美女軍団の形勢逆転の一発。(ちょっとずるいけど・・)
美女軍団はマイクを追い駆け、追突に次ぐ追突で””スタントマン・マイク”は”アイム・ソーリー・・・”(情けないなあ・・)
けれど、更に肉弾戦へ。美女たちのパンチの雨あられ、そして後ろ回し蹴りが見事にヒット! エンドも顔面踵落し!
<怖いなあ・・美女軍団。
けれども、前半の重いトーンを吹き飛ばす展開に快哉した作品。>
■それにしても、何故にカート・ラッセルはあの役を引き受けたのかな?タラちゃんの映画には皆出たいんだねえ、きっと。
耐死仕様って凄い言葉だよね
タランティーノ作品は何年も前に何本か観て、ダラダラ続く特に意味の無い会話がどうにも自分に合わず、もうタランティーノはいいか!と思っていたが、この映画は胸糞展開からスカッとする映画という前情報を得て興味を持ったので視聴。
前半からやっぱりとばかりに特に映画の内容に関係のない、女子の男に対する尊厳がまるで感じられない下世話なトークがダラダラ繰り返される。
どうしよう観るのもうやめようかなあと思ってる所で、さっきまで女子トークに花を咲かせていたのに、いきなりの全員惨殺の衝撃展開にビックリさせられ、そこからやっと映画には引き込まされる。
後半は今度はどんな風に殺されるのだろうかとドキドキしながら見ていると180度引っ繰り返したようなトンデモ展開が始まって、唐突さとノリノリ具合が相まってとても笑ってしまった。
思い返してみればどの登場人物も自業自得な所があるので、あんまりスカッとはしないのだが、ラストシーンも杭が打ち込まれたり、崖からダイブとかするのかなと思っていたら、まさかの終わり方でとても良かったです。
全89件中、21~40件目を表示











