やじきた道中 てれすこのレビュー・感想・評価
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年季の入った真打ちの落語家が、トリで語る人情話の一席を聞いてているかのような作り込まれた間の取り方で、引き込まれました。
DVD化記念トーク&イベントで柳家三三師匠から落語版「てれすこ」の一席をききのした。内容は下記のようなもので、これはこれで、結構面白かったです。
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随分と昔の話
長崎のとある漁村で、誰ひとりとして名前を知らな
い世にも珍しい魚が網に掛かった。
「名前を知っている者には褒美を取らす」という高札を見た村の外れの男。
この男が「これは『てれすこ』という魚です」と申しでて、褒美を貰う。
男の話にどうにも納得できない代官は、「てれすこ」を干物にして再び男を呼び出し、この干物の名を開いてみた。すると男は、「これは『すてれんきょう』という魚です」と答えたものだ。
「これは前回お前が私に『てれすこ』と申した魚だ。何故干しただけで名前が変わるのだ。不届きものめ」と、男は牢に入れられる。
夫の身を心配した妻は干物断ちをして無事を祈るが、男の罪は死刑と決まった。
最期の望みとして、男は養子を呼び寄せてもらい、こう言った.
「この子が大きくなっても、イカを干したものをスルメと呼ばせるな。また命を取られるわい」
するとそれを聞いた代官は、「なるほど。生でイカ、干してスルメ。同じ魚でも名が変わることもあるわい」と小膝を打って納得した。
そうして男は無罪になった。
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上記の落語のネタを膨らませたのが、この作品です。
お馴染みの弥次さん、喜多さんに加えて、花魁・お喜乃の手玉に取られた弥次さんが、喜多さんと三人で沼津まで下る珍道中は途中もエピソードたっぷり。
特に酒癖の悪い喜多八が酔いつぶれてて、常軌を逸したときの柄本明さんの演技はすごい迫力でしたね。(写真)
あと可笑しかったのは、旅に出る前に、役者として芝居の演目でしくじった喜多八が首を吊るシーン。
首を吊ったものの重さで着地し、助かった!と安堵の顔を浮かべた喜多さんだったが、紐を括っていた石灯籠に野良猫がニャンとも飛び乗ってしまったのです。ネコちゃんの分石灯籠が重くなり、哀れ喜多さんはその重さ分またまたつり上げられてしまいました。
ニャンのことか知らんぷりの野良猫の無表情と首を吊って必死にもがく喜多さんの表情の対比が可笑しかっです。
何気なく見はじめたDVDでしたがすご~~く面白かった!です。
落語にも精通し、『しゃべれども しゃべれども』を撮った平山監督作品だけに、笑いのレベルが高く、まるで年季の入った真打ちの落語家が、トリで語る人情話の一席を聞いてているかのような作り込まれた間の取り方で、引き込まれました。
ぜひDVDを見てください。
時代劇に興味のない高校生や中学生でも、これなら気軽に笑えるでしょう。そして面白くも切ない弥次さんの恋もご賞味あれ。
面白い。
落語好きな方には、とても楽しめる作品だそうです。
タイトルの「てれすこ」、「切り指」「淀五郎」
「お茶汲み」「浮世床」「狸賽」「野晒し」…などなど。
私は全然知らないもんですから^^;どうかなと思いましたが、
それとはあまり関係なく楽しめました。
ご存じ弥次さん喜多さんの珍道中に、足抜けした花魁を加え、
ゆかいな仲間たちの旅がテンポよく描かれていました。
てれすこ…ってそれにしてもなんなんですかねぇ^^;
不思議な生き物のようですが、マンガみたいな絵しかなくて
けっこう笑えます。干物になると、すてれんきょう?(爆)
サイトを読むと古典落語の段に、イカがスルメに…とあり、
あーそういうことか!と納得。落語ってやっぱり粋ですねぇ。
とにかく今作は主役の三人に加え、チョイ役までが豪華!!
そのオチのために登場したんですね?なんていう人までいて、
本当に面白かったです。どうぞ探してみてください。
配役までも粋だなぁ~^m^
こういう、さらっと観られる作品にでも、
ちゃんとした俳優、凝ったセット、ロケ地、ストーリーと
手を抜いていない作品を観ると、邦画も良いなぁと…♪
内容からして高齢層のお客さんが多く^^;
上映中、トイレに立つ人々の多さには驚きましたが(汗)
中村勘三郎と柄本明は良かったけど……
ストーリーにはそれほど惹かれない。なんていうか、ごくフツーの話だった。でも主役の2人の粋な江戸弁を聞いてたら、当時の江戸っ子はこんな感じだったのかな?なんて想像しつつけっこう楽しんで観れた。あと、吉川晃司(と鈴木蘭々)のオイシイ役どころに思わず爆笑。吉川晃司って面白い人だったんだ!
弥次さん、喜多さん、お喜乃さんがいつまでも幸せだといいな~、と思いながら劇場を出た。
柄本明に魅入る
勘三郎、柄本明。この2人の演技に魅せられる。
物語は大したことないんですよ。
ほんと、中身的なモノは皆無とは言わないけど、特筆するものはない。
でも、役者がその何でもない物語をちゃんと映画にしてくれる。
特に柄本明は必見です。
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