劇場公開日 2007年10月20日

「いやあ、すごい、すごい、すごい!!!」ヘアスプレー CBさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0いやあ、すごい、すごい、すごい!!!

2020年4月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「何でも半端なく徹底的にやれば面白くなる」...よく聞く言葉だが、本作にぴったり! 冒頭からエンディングまで、ビート、ビート、ビート!!

「たしかにブラックミュージックだ」とか「ホントだ、アフリカンダンスだ」とか感じないのは、現在の曲やダンスには当たり前のようにそれらがかなりの割合で混じっているからなのだろう。音楽とダンスを通して、かって差別や区別されたものが、「普通」と言われたものと混じりあっていく、という自然な流れを伝えてくれているように思う。
黒人というかっては差別されていた者が、白人と自然に混じりあっていくことを、こんなにうまく表現してるなんて。

そして、主人公! 最後まで映画の主人公としては違和感ありまくりだけど、そんな思いも吹っ飛ぶほど、素晴らしい!(この表現が差別か?)

本作は、1988年に映画化されたものが2002年にミュージカル化され、それを2007年に映画化したものだそう。1988年といえば、日本に "黒人差別をなくす会" ができて「ちびくろサンボ」が一部絶版になった年。一方、アメリカでの差別運動撤廃は、60年代後半まで続いた。その時代を描いている本作の舞台ボルチモアは、差別撤廃運動がなかなか進まなかった町。黒人出演に反対した司会者が番組を終了してしまっという、実際の番組 "バディ・ディーン・ショー" がモチーフとのこと。デモも、62年に実際に起きた "メレディス事件" がモチーフとのこと。

こうした時代の差別撤廃の動きと、それに抗う動きの衝突を乗り越えて、人種差別を撤廃してきたという、米国民の自負を高らかに歌う映画でもあるのだろうな、と思う。

しかし、あの人がジョン・トラボルタだってことを、俺は、最後の最後までとうとうわからなかった・・・

CB
seiyoさんのコメント
2023年10月8日

こんばんは~。
共感コメントありがとうございます。

普通、ジョン・トラボルタさんってわからないですよね😁

seiyo
kossyさんのコメント
2023年4月10日

ちょいと気分が落ち込んでいるときに観るといいかもですね~

kossy
とみいじょんさんのコメント
2020年4月22日

CB様

コメントありがとうございました。
 怒涛のラストで終わった後のクールダウンのようなエンディング1曲目。
軽快なサウンドながら、堅実なリズムで「まだ遠い」「始めれば早い」を繰り返し歌う。映画が走馬灯のように浮かび上がります。ラストの盛り上がりだけだと「めでたし、めでたし」のおとぎ話になってしまうけれど、このエンディングを聞く度に、「さあ、これから。あなたの一歩を始めよう」と、変わることを躊躇していたものに向かって動き出すように、背中を押してくれる気がします。
 まだ、舞台は観たことがないけれど、映画は構成といい、考え抜かれているのに、それを微塵も感じさせないで楽しませてくれるエンターテインメントだと思います。

ところで、ボルチモアが黒人差別が強い土地柄だった、デモはいたるところで行われていてもっと悲惨な状況になったものもあると聞いていました(デモとは違うけれど、『ヘルプ』で命を狙われるんじゃないかをおびえる場面は迫真)。でも、モチーフになったショーがあったとは知りませんでした。教えてくださりありがとうございました。

とみいじょん
かいりさんのコメント
2020年4月12日

ジョン・トラボル子がちゃんと女子に見えるのがすごいですよね!

かいり