天然コケッコーのレビュー・感想・評価
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かつて旧国営放送で『中学◯日記』と言う番組があった。
島根県の2月って雪じゃない。のか。
かつてク◯ガキの頃。
『城の崎にて』を読んで、一度だけ山陰へ旅したことがある。伯耆大山と三瓶山へ登った。紅葉の時期で伯耆大山は真っ赤に紅葉で萌えていた。
この映画は関東出身の芸能人が島根県人のふりして島根県の言葉で喋るので、台詞が聞きづらい。
そして、話は続く。
あれだけの美しかった紅葉の場所から、ノコノコ出て来たふりして、汚い東京を映す。しかも、新宿辺りのつまらない場所。何を考えているのだろうか。島根県のアイデンティティが全く感じられない。どうやら、ツカミだけのアイドル映画であったようである。『伯耆大山は鳥取じゃ』って言われるかなぁ。
かつて旧国営放送で『中学◯日記』と言う番組があった。勿論、恋愛をテーマにした話も沢山あったが、名古屋の児童劇団が根底にあったようで、東京ではないアイデンティティもあったような気がする。
原作者が島根県だから、浜田なのだろうが、こんな話なら千葉県の田舎辺りで、ロケ地の経費を浮かせれば良かったと思う。
地方に若者を根付かせようと思う気持は微塵もない。挙句の果てに地方の1年に一度の祭りか何かで締めくくる。何時ものパターン。それで、『東京は世知辛い』とか言って『地方は人情が厚く良い所』は的外れ。
若者がこの村に残る手はずを考えなければ、多分『この小学校も潰れている』ことだろう。伯耆大山の紅葉の凄さを東京に出た若者は何年も見ていない事だろう。それで、どこかの街の人工的イルミネーションやプロジェクションマップを褒めちぎる。バレンタインにはアイドル並みの彼氏にチョコレートをあげる事を夢見て。なんか貧困だね。貧困な青春だねぇ。たから、都会はつまらないんでしょ。
『くらもちふさこ』さんは渋谷区のご出身で、島根県のアイデンティティはないようである。彼女のコミックは持っていたが、ずいぶん前に断捨離して、内容は全く覚えていない。マーガレットのコミックスだったと思う。絵柄は良く覚えている。陸奥A子さん見たいなキャラクターだったはずだ。
言葉に出来ない心地良さ。
もう14年前の映画なんですね。
夏帆と岡田将生は、もう俳優として既に完成してるのがすごいと思いました。
夏帆は面倒見が良くて、素直で、優しくて、不器用で、ただ天然で。こんなすれてないピュアな女の娘いたら、誰でも好きになりますね。そして透明感が半端なく、かわいい。この時の夏帆かわいいな、今もかわいいけど。
都会暮らしの岡田将生と田舎が大好きな夏帆が、あまり合う感じは最後までしませんでしたが、でも夏帆は夏帆なりの恋心があり?!だよね?!
夏帆は友情なのか?!。いやいや最後に手を繋いで電車に乗ってたし、好きであって欲しい。微妙なんだよなあ。
岡田将生が夏帆が好きなのは間違いなく、それはすごくわかり易かった。坊主になっても田舎の高校を選んだわけで、夏帆は岡田将生の気持ちがよくわかってない感じが天然で。キスに愛がないとか言われたりして。
岡田将生も夏帆が好きだけど、我が強く媚びる事はなく、カッコイイちゃあカッコイイ。しかし、上着をあげる代わりにキスをしてもらったり、最後もお祝いにキスしてもらったり、健気なんだなあ。男心を夏帆ちゃんは分かってないのかな。
私も田舎育ちですが、田舎の美しい景色やのんびりした空気感。田舎の優しい人達。終始穏やかな優しい気持ちになって、見れるという点では稀有な映画かもしれませんね。青春ものだから、爽やかなのもあるかな。なんとも言葉に尽くせない心地よい映画です。
他の方のレビューにもありましたが、残り時間とか見て、もう終わっちゃうの?
まだまだずっと見ていたいとおもわせるほど没入感は、私もありました。全然見ていて疲れなかった。
棘が気になる・・
一途な純愛「初恋の来た道」、躍動する青春「スィング・ガール」、田舎嫌い「下妻物語」、子供の情景では「やかまし村の子供たち」と心に残る名作が多いのでどうしても比べてしまう。
映画の基調は素朴な田舎の美景や純真な子供の情景ではありません、むしろそういった既成概念を壊すことに注力しているように感じます。
過疎の学校、転校生にみんなが期待膨らむ様子を見せて、期待を裏切るぶっきらぼうな登場。海へ行くエピソードも最初は子供たちが唄をうたいながらルンルンの様子を見せておきながら、暗い雑木林や幽霊話、サスペンスまがいの倒れる少女、迫る電車と支離滅裂な展開、この映画で何を描きたいのか意図が読めない。威圧的な父親も一皮むけば振られたことを根に持ち未練を引きずるダメ男、さえない郵便局員と中2の乙女では余りにも不釣り合い。都会育ちの少年の性への好奇心と田舎のおぼこ娘のコントラスト、アウターと引き換えに初キッスという突飛なプロットもきれいごとを排したい作家性なのだろう、そういったところどころの棘のようなものが痛く思える。
ドラマ性は希薄でエピソードを並べる構成、良かったのはおもらしのさっちゃんのエピソード、いつも失敗して、そよ姉ちゃんに助けてもらうばかりだが、健気に我慢しすぎて膀胱炎とはいたわしい。さっちゃんは別格だが子供たちの輝きに比べて登場する大人たちの人物像の浅薄さは何なのだろう、時々挿入される美しい風景や動物のしぐさ同様、添え物ということか。
原作の余韻の映像化が難しいことは分かるが余韻を残すこととテンポの悪さは同義語ではありません、尺を伸ばすのではなくメリハリの面ではもう少し練り上げても良かったでしょう。
ゆるふわ娯楽作品
物語の始めから終わりまで大きな事件も起こらずのんびりとほっこりしているので、疲れた時に何も考えずに鑑賞できます。そよの父親が不倫っぽい事をしていたのが唯一の気がかりでしたが、そこもふわっと終わったのでゆるふわ娯楽作品って感じでした。
よかった
夏帆ちゃんが圧倒的だったのだが、オフビート過ぎて眠くなる。日常のスケッチ的な構成で、もうちょっと引きのあるドラマで構成して欲しかった。田舎者なので美しい田舎の景色には何の興味もない。
くるりの音楽って新生活にあう気がする
感想☆
カリスマ漫画家・くらもちふさこ原作!!きらめく初恋青春映画の決定版。片田舎に来た都会の転校生の戸惑いや、素直になれない年頃の感じがいい。
夏帆、岡田将生の若者俳優同士がリアルで瑞々しくて、映像・音楽と相まって甘酸っぱい感情を呼び起こしてくれます。黒板の前でキスするシーンなんて、恥ずかしくて、かわいくて観てられません♪
山下敦弘監督は天才ですね。甘酸っぱい青春映画が見たくなったら是非これを!!くるりの主題歌&「言葉はさんかく こころは四角」&レイ・ハラカミさんの音楽もオススメ**
くるりの音楽って新生活に凄く合うと個人的に思います。なぜだろうか。
「帰りました」「お帰り」
映画「天然コケッコー」(山下敦弘監督)から。
田舎の風景・田舎の空気が、作品全体を流れる中で、
私が、気になった会話がある。
子どもたちが、いつものように帰宅するシーン。
「帰りました」「お帰り」
えっ、「ただいま〜」「おかえりなさい」じゃないの?と、
すぐにメモして、ネットで調べたら
「ただいま」は「只今帰りました」の略、と説明にあったので、
「帰りました」は間違いではなく、むしろこちらの方が正しい。
逆に、帰宅した時「ただいま」を連呼する現代人は、
「ただいま」に続く「帰りました」を知らないかもしれない。
実は作品中「いってきます」も「いってまいります」と口にしている。
たぶん、僅かながらその違いがあるのだろう。
田舎らしさ満載の映画であるが、そんな会話にも
3世代同居の家族に、しっかり躾けられた「田舎」が感じられた。
私もこれからは「ただいま〜」と略さずに
「只今帰りました」と最後まで発音したいと思う。
田舎者バンザイ!!
最近のシネコンは「ワンコイン上映」なんていう催しを
やってくれるんですね。ちょっと前の作品を、500円程で
スクリーンで上映してくれて、観る方としては大感激!
観たかった作品が、必ず名画座でかかるとは限らないし、
となるとTVかDVDしかないわけですから~やはり
映画ファンとしてはスクリーンでやって欲しいところです。
この作品もそんな作品のひとつでした。
観たいなぁ~と思っていたので、もう嬉しくて♪
さっそく時間をやりくりして観に行きました。そして…
すんごくいい気分で劇場をあとにすることができました!
いや~気持ちのいい、素晴らしい作品。
くらもちふさこ原作の同名人気少女漫画を
監督・山下敦弘、脚本・渡辺あやで映画化した作品。
スタッフの持ち味が存分に活かされた地方色の豊かさ、
中学から高校に通うまでの淡々とした毎日を描きながら、
過疎化にあえぐ学校内に、突如転校してきたイケメンの
登場を丹念に追いつつ、伸びやかでまったりとした展開。
主演の夏帆(右田そよ役)が、本当にそよ風のようでした。
舞台は島根県浜田の山あいの分校。
(とはいえ、鷹の爪団は出てきません~。って当り前^^;)
その大自然の素晴らしさ(なんにもない素朴さ)はもちろん、
そこに暮らす人々の、なんと心豊かで健康的なことか!
そよ達上級生は下級生の子供達の面倒を見ながら生活をし、
村?一体がまるで家族のよう。。それだけにある意味狭い。
そよの父親とイケメン大沢(岡田将生)の母親との浮気疑惑、
シゲちゃんのそよへの片思い(これはちょっと怖かった^^;)
…とまぁ、いろいろあるんだけど。。
田舎特有の牧歌的のんびり感が、東京への修学旅行で
地面に一気に倒れ込んでしまうそよに象徴されていました。
やっぱり田舎が好き!田舎がいちばん!そんな堂々とした
自信が小気味良いのは、夏帆の演技と愛らしさにあるのかも。
突然「チューしてあげるから上着をワシにちょうだい」とか、
大沢の友人の前で、女房気取りで挨拶を決め込んだりと、
彼女のやることには「天然」が常についてまわり大笑い♪
だけど…気持ちいーのだ!
家族を大切にする心、友達を気遣う思いやり、自然を愛し、
田舎をこよなく愛する主人公に、コロリとなびく都会の
イケメン男子も、郷に入れば…だったのが、とにかく痛快☆
(彼らのその後も見たい気がします。多分変わってないな^^;)
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