「前作の「スプレマシー」がとてもよかったので、それ以上の続編がつくれ...」ボーン・アルティメイタム ばひんぽさんの映画レビュー(感想・評価)
前作の「スプレマシー」がとてもよかったので、それ以上の続編がつくれ...
前作の「スプレマシー」がとてもよかったので、それ以上の続編がつくれるのか?と疑問に思ったが杞憂だった。むしろ前回の持ち味のよさを引き継ぎつつ、さらに濃くしたという印象。
事は殺された恋人マリーの弟へ元凶への復讐を誓うところから始まる。
自分の情報を持っているであろう新聞記者との接触が、CIAの目を交わしながらでとても緊張感あふれる。すんでのところでバレてとっつかまりそうなギリギリが続く感じ。記者があわてて飛び出して殺されてしまうシーンなんかは、「志村、罠だー!罠ー!!」と声をあげそうになった。これを指揮するCIAのボーゼンが、またもや強硬的なタイプで、また悪人代官様タイプになっちゃったのか~と思ったら、さすがのことでうまいことパメラの良キャラっぷりを引き立てるダシになっていた。
その後秘密を握っていると思わしきニール・ダニエルズ邸に赴く面々。ここでの「ボーンがいつ襲ってくるかわからない」演出はまさにホラーで笑える。ここで毎度おなじみニッキー登場。なんか作を重ねるごとにブス度が減ってる!?すごい!さらに実は元カノでした宣言。ボーンの趣味って。
CIAに追われながらも自分の真実を追うボーン。
今回の刺客とのバトルも狭い密集した居住空間を立体パズルさながら駆使して戦っているのが面白い。
ここで2のラストに繋がったのがまた面白い。パメラとの接触さえも、ボーゼンが見ている手前、互いに相手が気付いてくれるか微妙なメッセージで更新する。ボーゼンの裏をかき、堂々と自ら敵陣で証拠をおさえるところは、身の危険をかえりみたい大胆さであるが、してやった爽快感は最高である。
その後元凶の博士の元ですべての始まりを聞くボーン。この毎回過去を知るくだり、隠された真実がわりと想像できるのはご愛敬。
1の最初に繋がるような被弾して海へダイブ!素晴らしい〆方であった。
2よりも濃いためか多少複雑な感じもあるけど、うまく洗練された素晴らしい続編だった。