「想像の中で生きているように兎が動く」ミス・ポター Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
想像の中で生きているように兎が動く
総合70点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:75点|ビジュアル:75点|音楽:70点 )
ポターを演じたレニー・ゼルウィガー、英国英語をしゃべっているし「ブリジット・ジョーンズの日記」でもそうだったのでてっきりイギリス人だと思っていたら、実はアメリカ人なんだそうだ。あまり美人でもないのだが、自分の価値観を持ち趣味に専念して嫁き遅れた上流階級の娘の雰囲気が逆によく出ていて適役だと思う。
彼女が穏やかな田園風景と自然の中に見つけるちょっとした愛情を感じる生き物やそこから想像を膨らませて創作される物語、そしてそれが出版されるまでの、ピーター・ラビットがいかに生まれたのかという制作秘話的な前半のほのぼのとした柔らかい話が好きだった。後半の彼女自身の話になると、一人の人としての幸せや悲しみが出てくると、兎の童話と違って話が重くなってきた。どこまで本当かは知らないが、しかしこれも作家としての彼女の半生だから、童話と違う現実を見つめる意味では重要だろう。最後はさっさと流された感はあるが、だらだらと引きずられるよりもあっさりとまとめていた。ただナショナル・トラストのことは彼女の大きな業績の一つなので、もう少し言及があってもよいのではないか。
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