劇場公開日 2007年11月3日

「三丁目の続編?がんばれよ!と思いつつ」ALWAYS 続・三丁目の夕日 Taiyakiさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5三丁目の続編?がんばれよ!と思いつつ

2007年11月26日

泣ける

笑える

幸せ

初めて続編製作のニュースを聞いたとき、自分は前回と似た不安を脳裏をよぎった。
これほど完成度の高い映画に続編など作ってよいのだろうか?
制作会社のいいように製作されていないか?
何でも続編作ればいいと思ってないか?

しかし、そこはALWAYS。
前回と同じようになんとかしてくれるはず。

原作と比べてしまうとこの映画は楽しめないことは前作で分った。
あくまでこの映画は「三丁目の夕日」ではなく、「ALWAYS」としてみることが大切なのだ。
鑑賞時は涙でずれるのを防ぐ為、
コンタクトを外し、
珍しく眼鏡で劇場に足を運んだ。
ティッシュも持った。
泣く準備は万端だ。
泣いて笑って我この映画の魅力であり、幹なのだ。

そしてあのTOHOシネマスコープで映画は始まった。
いきなりあり得ない展開で笑わせてくれた。
社長さんの茶番劇で笑わされた。
一平君と美香ちゃんのやり取りに笑わされた。
宅間先生に笑わされた。
六ちゃんと猛夫君に笑わされた。
シュークリームで笑わされた。
東京タワーで笑わされた。

そこで気づいた。
これは駄目だ。
笑ってばっかりだ。

「笑いあり涙あり」の「涙」の部分がない。
確かに途中目頭が熱くなるシーンは何度かあった。
でもそれでは全然足りないのだ。
涙が流れないと意味がない。
前回みたいに中盤辺りから5回ぐらい泣かせてくれないと全然足りないのだ。
それがこの映画の醍醐味だったはず。

勿論、映画としてはこれで十分だ。
むしろ満足。
しかし、ALWAYSというブランドを背負っているのにこれは何だろうか?
まるで優勢勝ちで金メダルをとってしまった柔道の試合のようだ。
観客はきれいな一本を望んでいるのだ。

あれだけの僕の準備は何だったのだろうか。
温かい気持ちにはなったが少し拍子抜けして劇場を去った。
前にできたことが何故できない?
頼むよ、山崎さん。

Taiyaki