「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる、当たり外れは風まかせ」しゃべれども しゃべれども shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる、当たり外れは風まかせ
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映画「しゃべれども しゃべれども」(平山秀幸監督)から。
TOKIOの国分太一さん扮する落語家・今昔亭三つ葉は、
新作はやらず、古典落語しかやらないと決めている。
師匠には「数だけ増やしてどうすんだ、ばかが」と叱られるが、
それでも、古典落語を喋り続ける訳は、自信がつくような
「これだってのが、欲しいんです」が本心のようだ。
さて、最後にはある落語を自分のものにするのだが、
それを聴いていた師匠が、ぼそっと呟く。
「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる、当たり外れは風まかせ」
最後の「当たり外れは風まかせ」が粋だねぇ、とメモをした。
しかし、ネットで諺を調べると、不思議なことにぶつかった。
「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」の意味、使い方に違いがある。
ある辞書には「下手な者でも何度も試みれば、
まぐれでうまくいくことがある」というたとえ。
類義では「下手な鍛冶屋も一度は名剣/下手の金的」など。
一方、「何事も根気よく続ければ、
そのうちにうまくいくものだということ」というたとえ。
使い方は「下手な鉄砲も数打ちゃ当たるというから、
いつかは儲かることもあるだろう」となっている。
片方は「偶然・まぐれ・奇跡」のように捉えているが、
もう片方は「地道な努力、継続の大切さ」を伝えている。
この物語での使われ方は、後者だろうか。
私の理解は、前者だったから、ちょっと驚いたけれど、
あながち、間違いではない気がしている。
さて、あなたは、どちらだろうか。
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