クィーンのレビュー・感想・評価
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英国王室、最低・最悪の7日間…。
誰もが知ってるアノ事件の裏側で、一体何が行なわれていたのか?いや、ワイドショーではないんですけどね(^^;。 なかなか、良く出来た映画です。アノ事件の裏で英国王室が、どのように考え、行動していたか?またそれに対して、首相が如何なる手を打っていたか?といったところが、ドキュメント・タッチで描かれています。しかも上映時間たったの1時間44分!抑揚なく淡々とストーリーが進んで行くので、大作ではあると思うのですが、そんなに構えずにご覧になることが出来ると思います。 エリザベス女王をはじめとした王室の考え方は、決して間違っている訳ではないのですよ。長い歴史・伝統によって培われてきた、王室の規範・慣習などに則って行動すると、ああいう結果になってしまった…。彼等はそれに何の疑問も抱かず、当たり前のこととして行動した。それが時代の流れに即していないということに、まるで気付かないままに。その辺りが映画では非常に克明に映し出されているのですが、何かホントに浮世離れしている感があって、滑稽でもあり哀れにも思えました。伝統と格式を重んじ、守っていくってのは、大変なことなんですよね。我等小市民には、思いもつかないことなのですが。 ヘレン・ミレンは、オスカー獲得も納得の演技ですね。しっかし、まだ主要登場人物の皆さん存命中だというのに、よくこんな映画作りましたよね。吾輩、その勇気(って、言うか無謀…(^^;)に脱帽いたしました。いや、お見事です ところで、彼の地では、女王陛下自らが4輪駆動車のハンドルを握り、単身狩猟へお出掛けになるんですね!この映画で吾輩がもっともビックリしたのは、実はそのシーンでした…。警護は、おらんでもイイんかい??
女王だって悩んでいる。
ヘレン・ミレンがオスカーの主演女優賞を取った映画「The Queen」です。この映画はエリザベス女王が主役であり、ダイアナ妃の死んだ1週間を描いたものです。 若きブレア首相(これが、雰囲気似てるんデス。マイケル・シーンっていう無名の俳優ですが、この映画で助演男優賞にいくつかの映画賞でノミネートされました。)がダイアナの死を利用して国民の人気稼ぎに走る一方、50年も女王の位置にいたエリザベス2世がダイアナの死をどのように受け入れていいのか、苦悩するという内容です。おもしろかったですよ!
格調高い女王の苦悩
ボーダー(境界性パーソナリティ障害)だったと言われているダイアナ元妃が、衝撃的な事故死を遂げて10年。 奇しくも心子もダイアナ元妃と同じ、享年36才でした。 (因みに今日は心子の月命日。) 主演のヘレン・ミレンは見事にエリザベス女王になりきった名演で、アカデミー主演助演賞を受賞し話題になりました。 本当に女王そっくりで、細かい立ち居振る舞いから存在そのものが正に女王でした。 一人の人間として生きるダイアナと、伝統を重んじる王室。 ぶつかることがあったであろうことも想像されます。 エリザベス女王は20代で即位し、その時から50年以上、常に国民のことを第一にし、自分のことは二の次にして生きてきたのです。 自分の感情を表に出すことはありませんでした。 けれどもマスコミは ダイアナの味方でした。 英国クィーンとしての尊厳を持ち続けながらも、国民の激しい怒りを目の当たりにし、女王は葛藤したのです。 国民なくして王室もあり得ません。 それは胸に迫る切実な苦悩でした。 格式高いクィーンの人間らしい生々しい感情を、ヘレン・ミレンが繊細に演じています。
Working Title風の女王
ワーキング・タイトルとは『フォー・ウェディング』や『ラブ・アクチュアリー』、他にも色々製作している会社。この作品には関わっていないが、どこかそんな匂いがある。特に英王室の男性方や(まあ、旦那は確かにああいう人だが)、ブレア夫婦の描き方。ちょっと単純すぎやしないだろうか。ブレア演ずるマイケル・シーンのヒュー・グラント的な演技がそんな気に拍車をかける。意欲作には違いないが、ヘレン・ミレンの演技(女王に外見は似ていないが)以外にリアリティは感じなかった。
もう、10年経ったんですね。
ヘレン・ミレンが、2007年度アカデミー賞主演女優賞を受賞した作品。1997年8月31日のイギリス王室ダイアナ元皇太子妃の死後一週間のイギリス王室(と言うより、エリザベス女王と就任まもない首相のトニー・ブレア)の動きを追った作品。ちょっとネタバレありです。全国公開は、先週4/14なのですが、何故かTOHOシネマズでは、今日4/21からの公開です。 あの1997年8月31日のことは忘れません。実は地方にちょうど出張に出ていたんですよね。朝起きて、ホテルでテレビを見ていたら「ダイアナが死んだ」と放送が。衝撃的でしたね。しかし、イギリス国民の受ける衝撃は、それ以上だったのでしょうね。 さて、実在の国家元首を演じたヘレン・ミレンですが、王室の伝統を守ろうとする孤独な女王を見事に演じきっています。女王の貫禄もたっぷりだし。彼女はイギリス人ですので、王室の伝統や意義を理解していたからなのでしょうね。ただ、女王の英語は、正に”クイーンズ・イングリッシュ”で、もう少し鼻にかかっていたような気がしますが、ヘレン・ミレンは少しそれが足りなかったかな。でも、バッキンガム宮殿に女王が戻ってきたシーンでは、何か威厳を感じ、ちょっと感動してしまいました。 他方、国民を代表するトニー・ブレアを演じるのは、マイケル・シーン。これまた実在の現役首相を演じるに当たり、苦労があったのではないかと思いますが、見事に国民と王室を仲介する首相の役を演じています。風貌が似ているような、似ていないような。実在のトニー・ブレアは、労働党の首相ですが王室擁護論者のようですね。かと思うと、婦人のシェリー・ブレア(ヘレン・マックロリー)は王室廃止論者だと言うことを、この映画で知りました。ちなみに、ヘレン・マックロリーは、本人かと思うほど激似です。 激似と言えば、フィリップ殿下のジェイムズ・クロムウェルが、激似だとおもいます。もっとも彼はアメリカ人なので、下手をするとイギリス英語ではなくアメリカ英語が出てきそうですが。でも、チャールズ皇太子演じるアレックス・ジェニングスは、ちょっと微妙でした。 見ていて判ったのが、高貴な人々に対しての英語が独特なこと。例えば、ブレアが女王に可能な限り早くロンドンに戻ってきてほしいと言うときに「as earliest opportunity」と言っていました。これって、凄い丁寧と言うか、お願いするというか、許しを請うような表現に感じました。相手が平民なら「as early as possible」のような、多分、もう少し違う言い方になったのではないかと思います。すべてを英語で見ることは難しいとは思いますが、ところどころ英語を聞いていると結構勉強になるかと思います。
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