「現代アフリカの貧困層を描く」ツォツィ いもりりさんの映画レビュー(感想・評価)
現代アフリカの貧困層を描く
貧困が生んだ冷酷な殺人マシーンが、
ひょんなことから赤子と接することになり…というストーリー。
話の展開は起伏があって飽きさせない。
ただしヒューマンドラマとしては、大味に感じた。
どんな理由でもどんな相手でも、他人を殺める状況になったら、
ものすごい苦悩と逡巡と、一生消えない傷を負う。と思うのだけど、
この映画の主人公からはそういう感情を読み取れなかったから。
つまり簡単に人を殺しすぎている。
彼のように殺人が日常茶飯事の世界で生きていれば、あるいはそういうものかもしれないが、
個人的にはバッサバッサと躊躇いなく人を殺したり、見逃してみたり、
命に順位を付けて殺す人を即断できる人間を、リアルな存在とは捉えられなかった。
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