「格好よくないけれど、誠実な貴男のために」人生は、奇跡の詩 kakerikoさんの映画レビュー(感想・評価)
格好よくないけれど、誠実な貴男のために
「ライフ・イズ・ビューティフル」のロベルト・デニーニが奏でる今作は、一途に一人の女性を、命懸けで愛し守ろうとする男のピュア・ラブストーリーです。彼の口からは溢れ出る泉の水のごとく、たくさんの印象的なセリフが飛び出してきます。そして、口だけではなく、奇想天外ともいえる実行力で、愛する人の窮地を救うために奔走します。
その様はどこか、コミカルで、悲しさや切なさの中にも笑いを忘れないような、そう、ロベルトが一貫して描こうとする人間の善良性を垣間見ることができます。
そして、奇跡が起こる!トム・ウェイツの愛の唄と相まって、この物語のフィナーレはやさしい愛の賛歌に包まれながら穏やかに、気持ちよく、観終えます。
あんなに口の立つ人が、肝心なことは内緒にしてる訳ですから、心憎いとしか言えません(笑)ニコレッタ・プラスキ演じるヴィットリアの、輝くような、はにかむような微笑の美しさに心が揺さぶられました。
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