「スノーボードはやったことがありませんのでトンチンカンな感想です。」ファースト・ディセント kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
スノーボードはやったことがありませんのでトンチンカンな感想です。
映画千円デーだけあって、普段映画館に来ないようなボーダーたちが大勢いました。彼らに囲まれ熱気ムンムンの中での鑑賞です。「ボード持ってくればよかった~!」などといった会話も聞えてきましたけど、映画館には必要ありません。本編が始まるまでは騒いでいた彼らも、いきなりアラスカの高山にヘリから降ろされたトップボーダーたちの映像が映し出されると静かになってしまいました。
何しろ、Xゲーム全種目制覇しトリノ五輪金メダリストとなったショーン・ホワイトをはじめ、紅一点のハンナ・テッター、世界チャンピオンのテリエ・ハーコンセン、トラビス・ライス、ショーン・ファーマー、ニック・ペラタという一流のスノーボーダーがアラスカに結集したのです(とは言え、全然知らない)。前人未踏の“ファースト・ディセント”(人が初めて滑る斜面)にチャレンジする彼らは常に死と隣り合わせにあるといっても過言でない。雪崩やクレパスという恐怖が常にあるのです。
ドキュメンタリーであるから、全て本物の映像。特に雪崩に襲われるシーンは圧巻でした。普通に滑ればいいのに、ジャンプとかひねりを入れたり、観てる方はひやひやです。空撮でのパノラマ感や下から撮るアングルには頭も体もよじれてしまいそうになるほどの映像でして、まさしく体感映画であると言えるのでしょう。
映画の構成は、そのアラスカでのダイナミック映像と、スノーボードの歴史や6人の紹介も含まれてるので、多角的に楽しめると思います。もともとは反体制の若者のサブカルチャーから発展したスポーツであること、純粋にスポーツを楽しむという精神であることなど、勉強にもなりました。「国同士で戦わせるオリンピック」をボイコットしたなんてのは粋なボーダーですなぁ。