涙そうそうのレビュー・感想・評価
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あにいもうと
生まれるところによってほぼその後の人生が決まる。
再婚して兄妹となった二人。
幸せは、父の蒸発母の逝去によって消える。
祖母の元に身を寄せつつ肩よせ合い生きる二人。
利発な妹の学業を充実させようと
身を粉にして働く兄。
信用した人に騙され、
恋人の父親には手切れ金を渡され、
人が良いのもねぇー、と言われ、
それでも、必死に働き生きる。
生き別れた不甲斐ない義理の父親とも
会うが、会っただけ。
妹は無事大学に通う毎日を過ごす。
そんな妹から距離を置こうとする兄。
そして、身体を壊すぐらいにひたすら働く兄。
そのわけは‥‥。
台風を怖がる妹の元へ無理して出かけた兄。
『涙そうそう』の歌からできた作品だと思うが、実際、こんな兄妹がいたんじゃないかな、
と思う。
美しい自然と共に厳しい環境に置かれた沖縄
のこと少しは、思わないと。
【”ニライカナイに居る、にいにいからの”血のつながっていない妹”への手紙と贈り物。”あのね、血が繋がって居なければ兄妹でも結婚できるんだよ。何だか、観ていて切ない物語である。】
■沖縄が舞台。
いつか飲食店を開くという夢を持つ働き者の洋太郎(妻夫木聡)のもとに、高校に入学する妹・カオル(長澤まさみ)が訪れ、同居を始める。
洋太郎が8歳の時、今は亡き母(小泉今日子)の再婚で妹となったカオル。
どんなことがあっても守ろうと決意した幼き洋太郎。
その思いは長じてからも続いていた。
自分の店を開くも、多額の詐欺に遭い再び厳しい労働の日々が始まる。
◆感想
・ラストの幼い二人の会話”私、にーにーのお嫁さんになる。!””兄妹だからそれはできん!”
観てれば分かるけど、カオルはにーにーに恋愛感情を持っていたと思うんだよね。
その思いに気付いているが、”兄妹だからそれはできない”と思いこんでいるにーにーの頑なな姿が、一時的に二人の距離を遠ざけたのではないかな。
・それにしても、長澤まさみさんは、今では日本を代表する超絶美人の女優さんであるが、この頃は清楚で可愛らしかったんだね。(特に深い意味はありません。)
<血が繋がっていなくても、真の兄妹よりも深い絆で結ばれた二人。
可なり切ない物語だし、ストーリー展開も粗い部分があるんだけれど、(麻生久美子演じる恵子が、お父さん(橋爪功)に別れさせられる辺りとか・・。)真摯に作られた善性に溢れた作品ではないかな。
妻夫木聡さんと、長澤まさみさんが、今や邦画を代表する俳優になられた事も良く分かる作品でもあると思いました。>
ラストのシーンと音楽に号泣
血の繋がらない、でも実の兄弟以上に愛を感じる二人を全力で演じる妻夫木聡と長澤まさみの演技力に胸を打たれました。
最後のシーンから「涙そうそう」へのエンディングへの流れは、お決まりな流れかもしれませんが、音楽と相まって涙が止まりませんでした。
なんとも言えない
人の命って、現実にはこうやって簡単になくなってしまうものだよな、というリアルさを感じた。
作品的には、頑張ってる人は救われたり、亡くなるまでに劇的なストーリーがあったり、ということが描かれがちだけど、本当は死は日常の中にあって、信じられないタイミングで命を無くす人がたくさんいる。
人格者的なにーにが、ある日突然亡くなってしまう、それがとてもリアルでやりきれない気持ちになったし、周りの人たちも日常の中に生きていくしかない、というリアルな人の死を感じた作品だった。
泣けるほどではないが、こんな結末とは。
大好きな役者たちが出ているので古くても見てみようと。
長澤まさみさん。
あのセカチューから数作またいでのこの映画。
いいねぇ。
ストーリー展開は至ってシンプルと見終わって思う。
ただ、進むに従いこの2人は兄妹でいられるのか、いられないのかとずーっと気になる。
それが思いもよらない結果になり見事にやられた感でした。
公開当時に見たらもっと良かったと思ったと思う
19歳の長澤まさみと26歳の妻夫木聡を見ると、ああこういう時代ってあったよなあって思う。
夏川りみのこの歌も好きでよく歌った。
こういったストーリーが、当時どの様に感じられたのかがさっぱりわからないが、二人の演技力、というより 俳優としての存在感が支えている作品。
ただ
私はネイティブではない人が使う方言が苦手。
中途半端な沖縄のイントネーション。
それでもこれを見ていたら
沖縄ってやっぱり 沖縄の人のものだなあ
と思った。
沖縄の海はもはや沖縄の人というよりは観光客や移住者のものになってしまっているけれど。
それにしても
この頃私はいったい何をしていたのか。
全く記憶にない。
何度も予告編を見ていると、妻夫木も長澤も鼻血を止めるために鼻をつまんでいるのだと思っていたのですが、違っていたようです・・・
この先何が起こるのか、いい人ばかりの設定だからとてもわかりやすい。主人公の新垣洋太郎(妻夫木)、カオル(長澤)のみならず、医大生の恋人恵子(麻生)、そして働く居酒屋の夫婦、市場のおばさんたち。このままストーリーが進むと妹思いの兄が自分の店を出して順風満帆なドラマになるのですが、やっぱり現れる悪い人・・・と、若い二人に襲いかかる悲劇の数々。まるで世界名作劇場沖縄版といった展開なのに、なぜか引き込まれてしまう。
最初の悪人は2時間サスペンスの帝王である船越英一郎。いつもは片平なぎさの相棒カメラマンとして活躍するのですが、たまに犯人役として登場するとその意外性に驚かされるものです。次の悪人(とは言えないけど)はこれまた2時間サスペンスのベテラン橋爪功。真野あずさの相棒として活躍するけど、なかなか犯人役では登場しない。そして3番目の悪人(これもちょっと違うが)は父親役の中村達也。ジャズトランペッターという設定も渋いのですが、彼はイカすバンド天国(通称イカ天)の6代目イカ天キングとなったブランキー・ジェット・シティのドラマーだった人。テーマ曲の作曲と挿入歌を歌うBEGINが2代目イカ天キングであることを考えると興味深い共通項がありますね。
鼻つまみ効果を試してみたくなって、泣きそうな場面ではこっそりつまんでみようと思っていたのに終盤まで泣けませんでした。途中、市場のおばぁのきついけど思いやりのある言葉によってウルウルしてしまいましたが、チャンスを逸してしまいました。そして、島に帰ったときに試すチャンスがやってきたのに、島のおばぁに「泣きたいときは思いっきり泣け」と言われてしまっては涙を垂れ流しにするしかないじゃないですか・・・この平良とみさんの言葉が優しいんです。歌とおばぁにやられちゃいました。
人は死んだら天国じゃなくて、海の向こうに行ってしまう。沖縄地方に伝わる信仰、ニライカナイの楽園。平良とみと平良進(今作は出てない)の出演している映画を全て制覇したくなってきました。
【2006年9月映画館にて】
鼻つまむ
BS-TBSで放送、「夕焼け酒場」見てたらそのまま映ったので放置…
妻夫木くんと沖縄の風景&会話(方言)が心地よく見続ける
「涙そうそう」というからにはお兄ちゃんが死ぬのだな、と結果をわかりきって見続ける
兄と妹、とはいえ血のつながりのないきょうだい愛
小さい頃からつらい人生をおくるも「泣きたくなったら鼻つまむ」
と兄が妹におしえたから
度々鼻をつまむシーンが(涙)
船に乗って海に出る沖縄のお葬式の風景と
兄が妹に送った成人式の振り袖、紅型(びんがた)が印象的だった
偶然にも見て良かった作品
土井裕泰監督に惹かれて
最近話題のドラマ逃げ恥やカルテットの監督ということで最近気になっている土井裕泰さんの作品。
やはり演出やカメラワークにとても安心感がありますし、退屈しません。
また、土井さん自身が意識されているという、人の生活を描く作品であるなと感じます。
ストーリー自体は、最後ハッピーエンドでは無いことには驚きましたが、夏川りみさんの歌を題材にしているので納得です。
当時19歳の長澤まさみさんの演技力には驚かされました。
前半はいいのだけれど後半の展開いくない。泣けない。船越いい人かと思...
前半はいいのだけれど後半の展開いくない。泣けない。船越いい人かと思ったら悪い役だった。アメリカンビレッジの観覧車のったことある。
素直に入り込めば泣ける
もう、タイトルからして泣かせようとする映画。
ある意味あざとい筋書きや演出なので、白けてしまう人もいるかも知れない。だけど、泣きたくて観るんだったら素直に入り込めばいい。
それはそれとして、長澤まさみが可愛い。
沖縄弁が可愛い。
おばあが可愛い。
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