「足りないからこそ人を超え、支えあうことで闇に落ちない生き方」鉄コン筋クリート CBさんの映画レビュー(感想・評価)
足りないからこそ人を超え、支えあうことで闇に落ちない生き方
ユジク阿佐ヶ谷、初見参。なかなかいい雰囲気のミニシアターでした。
松本大洋の原作マンガももちろん大好き、そしてこの映画もあの独特な絵と雰囲気を見事にトレースしてると感心。
ほんとに底辺な宝町で浮浪少年という最底辺の生き方をしながら、なんだかイキイキとした躍動感を感じさせる松本節、すごい。
シロに足りないネジはクロがみんな持ってる。クロに足りないネジは、シロがみんな持ってる。
クロはシロを守っているつもりかもしれんが、ワシには逆に見えるぞ。
ほんとにそうだったんだね〜と、心から納得させるストーリーは、ほんとに凄いな。
足りないからこそ人を超え、支えあうことで闇に落ちない生き方をしているシロとクロを観ると、ついさっき「最底辺の生き方をしながら」と書いた自分が恥ずかしい。
そしてネズミと木村、二人の深いところでの繋がり。さらにそれでもなお別れる不条理感。この映画観たら、ヤクザになる若者はいなくなるんではないの?
余談だが、3人組はNO5を思わせるロシア人だったな。
おまけ
シロの声は蒼井優だったんだね。
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