「 太平洋戦争の激戦地の一つである硫黄島の戦いを日米双方の視点から描...」硫黄島からの手紙 疲れたおじさんさんの映画レビュー(感想・評価)
太平洋戦争の激戦地の一つである硫黄島の戦いを日米双方の視点から描...
クリックして本文を読む
太平洋戦争の激戦地の一つである硫黄島の戦いを日米双方の視点から描いた2部作(米兵視点:父親たちの星条旗)の戦争映画の一つ。こちらは日本兵目線で描かれている。史実を基に作成されているが、齟齬が生じない範囲で上手にフィクション部分が加えられている。
ハリウッド映画なのに全編日本語・日本人という稀有な映画であり、この映画をこの形で世に送り出してくれたイーストウッド監督に深謝する。『変な日本人感』は一切感じない。悲劇を扱っているため娯楽性は一切なく、合わない人もいるだろう。ただ、先人達の歴史を知っておく必要はあり、視聴すべき映画の一つだろう。
彼らは天皇のために戦ったのでない。
家族を守るために戦争に駆り出され死なざるを得なかった先人達の苦痛が映像から伝わってくる。栗林中尉の『家族のために死ぬと決めたのに、家族のために死ぬのをためらう』というセリフが心に突き刺さった。
ちなみに米兵目線の『父親たちの星条旗』の方には『戦友の為に戦い、死ぬ。死んだ者はヒーローだ』とのメッセージが込められている。国民性の違いなのか興味深い。
なお、硫黄島の戦いとは第二次世界大戦末期に東京都に属する小笠原諸島の硫黄島で1945年2月19日から3月26日まで行われた戦闘でアメリカ軍側の作戦名は『operation Detachment』。日本軍20,933人(うち戦死17,845-19,900)とアメリカ軍250,000人(うち上陸部隊111308人、戦死6821人、戦傷19217人)が激突した。日本軍は栗林忠道(陸軍中尉・戦死後大尉)が率いた。
コメントする