明日に向って撃て!のレビュー・感想・評価
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期待して見たが銀行強盗がひたすら逃げては襲い逃げる映画。主役二人は...
期待して見たが銀行強盗がひたすら逃げては襲い逃げる映画。主役二人は格好いいがそれだけ。
セピア色のラストシーン
ストーリーが、どこに向かって行くのかよくわからない映画だった。冒頭のセピア色のシーンが迫力的かつ芸術的だった。音楽の選び方、使い方、その音楽が流れている最中のカットワークの仕方に監督のセンスが溢れていた。中でも特に自転車のシーンが。あの音楽の使い方によってあの男女がどういう仲であるのかとても短い時間でしっかりと見るものの心に刻み込まれる。そしてその男女の性格まで伝わってくる素晴らしいシーンだった。
ただこの映画のラストの部分に女性の方は出てこない。普通、こういうあらすじだと最後には女性も巻き込まれて主人公たちと同じ結末を迎えるとか、それは描かれるものである。しかしこの映画では彼女がどうなったのか全く描かれていない。なぜならこの映画は二人の男たちの映画だからである。男たちの友情と言うか関係と言うか、つながりと言うかそういうものを描いた映画なのだ。女性がこの映画に登場するのは彼らがホモセクシャルではないということを表現するのが目的だ。また映画に花を添えるのにも女性が必要だった。だからこの女性の存在は映画の中で重要ではあるけどもメインであってはならないのだ。
皆さんが知らなさそうなことをついでに書いておこう。
サンダンス映画祭というアメリカ人ならだれでも知っている有名な映画祭がある。この映画祭をはじめたのはロバート・レッドフォードである。サンダンスというのはこの映画での役柄の名前だ。サンダンス映画祭は映画祭であると同時に映画と脚本のコンクールでもある。映画業界というのは特殊なコネクションを持ってないと入れない狭い世界である。しかし、このコンクールはそういったコネがなくても入選することができ、新しい感覚を持った監督が生まれる可能性の高いコンクールと認識されている。このコンクールをきっかけにしてデビューした有名な監督はタランティーノとロドリゲスだ。実は私もこのコンクールの脚本部門に応募したことがある。このコンクールの応募規定は非常にハードルが高かった。すでに映像関係のプロとして何らかの仕事をしており、かつまた新しい技術ががそこに含まれていないと応募できない。私は応募要項に事実を多少誇張した事を書いて応募してみた。そしたら一次選考を通過した。しかし誇張がバレるとヤバいと思って2次選考は辞退した。チャンスが得られなくて残念であった。
どなたか、我こそはと思う人は応募してみたらいかがだろうか?
アメリカン・ニューシネマの代表作
ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードというイケメンの代表みたいな2人による西部劇。
ブッチとキッドの掛け合いがなかなか楽しい(^^)b
ストーリーは、単純でわかりやすいけど、ちょっともの足りない…
反戦などのメッセージが込められてるという『アメリカン・ニューシネマ』の代表作だそうけど、どの辺が?
銃を棄てて、ちゃんと仕事しろってか?
まぁ、あんなに強盗を繰り返してたら、最終的にはそうなるわなぁ~
骨太西部劇
ずーっと追われて、ずーっと逃げてる。たまに酒飲んで、女と戯れて、金盗んで、まためっちゃ逃げる。その積み重ねがあるからこそ、ラストの銃撃戦はめちゃくちゃ胸熱。飛び出した彼らに待つのは、勝利か敗北か。
爽快感と憧憬感覚
専ら家観している旧作・名作の中から、半世紀前に制作された本作を取り上げます。
上映された当時、映画界を席巻していたアメリカン・ニューシネマの代表作の一つとされる本作は、その典型的パターンである、社会からの逸れ者=アウトローを主役にして、その犯罪行為や反社会的行動を称賛しつつ悲劇的結末に終わらせる、という枠組みを一見準えながら、決して『俺たちに明日はない』『イージー・ライダー』『ワイルド・バンチ』のように、鑑賞後の悲壮感や沈鬱感、寂寞感はなく、逆説的ですが爽快感や憧憬感覚さえします。
バート・バカラックのあまりにも有名な主題曲「雨にぬれても」に象徴されるように、陰惨で暗鬱な表現は皆無であり、終始エレガントでユーモラスでソフィスケートな映像で構成されます。
当時、脂の乗ったポール・ニューマン、新進気鋭のロバート・レッドフォードの両雄が、各々の役を楽しみながら奔放に愉快に演じているのが伝わり、深刻なシーンであっても、スクリーンに漂う空気はあくまで陽気で明朗で且つリズミカルで、気持ちを浮き立たせてくれます。
ただ男二人だけだと、どうしても穢苦しさに陥る所を女教師役のキャサリン・ロスが加わったトリオになることで巧くバランスが取れ、一気に華やかさと気品が画面に広がり、ロマンチックな風味が加えられました。
自転車にポール・ニューマンとキャサリン・ロスが乗ってデートするシーン、台詞が一切なく、BGMの「雨にぬれても」だけが奏でられる、そのおしゃれで爽やかで心和む軽快な空気感の中に、二人が心一つになって戯れ合い快哉を叫んでいることに心から共感出来ます。この箇所は、映画史に残る名デートシーンだと思いますが、実はこれがシナリオには全く書かれていない、二人の完全なアドリブだったと知り、二人の演技力と共に名匠ジョージ・ロイ・ヒル監督の演出力に、只々脱帽です。
ただストーリーそのものは波瀾万丈でも紆余曲折するものでもなく、やや単調ですが、個々のシーン、特に遠景のカット映像構成の美しさは目を瞠ります。あのラストシーンのストップモーションの余韻にも芳醇の味わいがあります。更にシークェンスのつなぎ方には絶妙な技巧を感じます。その典型は、ボリビア渡航に至る静止画セピア色写真のカットを細かくカット割りしてつないだシーンです。少し退屈になってきた映像展開に刺激を与えて覚醒させ、後半への興味を唆らせる、効果のある変化でした。
時代に取り残され、それを自覚しながらも踠き苦しみ、それでも茫漠とした己の夢を追い求める、哀しくも可笑しい青春群像、これまで数多くの映画で取り上げられた素材を、名匠ジョージ・ロイ・ヒル監督が軽妙洒脱に仕上げた、青春西部劇の名作であり、50年の時を経ても全く色褪せない、映画史に残る傑作であることを再認識しました。
素晴らしかった
子どもの頃に月曜ロードショーか何かで見て以来で、今初めてポール・ニューマンとロバート・レッドフォードであったことが分かった。当時すっごく面白かった印象があってやっぱりとても面白い。二人の関係が、『ルパン三世』のルパンと次元にちょっと被って見える。彼女すら共有しそうな勢いで、最後の最後まで信頼できる心強い仲間がいるのは最高だ。
(追記)
イオンシネマのポールニューマン特集1本目で見る。2年前に見ていたことはすっかり忘れていて新鮮な気持ちで見る。インディアンの追跡がだらだらといつまでも続いて、とうとう南米にまで逃げる。ニカラグアだっけかな。そこでも銀行強盗ばかりする。大金をゲットしたら不動産業をするなど楽に稼ぐ発想があってもよさそうなものだけど、その無計画さがほほえましくすがすがしい。長生きするつもりがさらさらない感じだ。
この映画のヒットから、前日談、後日談の三部作が一般化したかな?
この映画は公開後も名画座で掛かった際に何度か鑑賞してすぐさまサントラLPを購入して何度も聴き返し生涯の愛聴盤となり、更にリバイバルロードショー時に(試写会でも劇場でも)も鑑賞した、余りに思い出深い、愛着のある映画。
当時自分の部屋の壁は、映画館のようにこの映画や「ワイルド・バンチ」や「イージー・ライダー」なんかのウエスタンとかニューシネマ系のポスターでいっぱいだった....
そしてこの映画の後には、人気にあやかったエッタ・プレイスのその後を描いた後日談「続」と、二人の出会いを描いた前日談「新」が作られて3部作となっており、当然ながらそれらも漏らさず全て鑑賞した。
特に前日談は、若き日のウイリアム・カットとトム・ベレンジャー主演で、ビートルズ映画で有名なイギリス人監督のリチャード・レスターだったことが非常に興味深かった。
後日談は、流れ的にキャサリン・ロス主演作でしたけどね。
こうしたスタイルの作られ方も、後の「男たちの挽歌」シリーズのごとく、今では珍しくないですが、当時としては結構異色だったように記憶している。
また、ここ作品のスピンオフ的「スティング」というのも作られてますしね。
いろいろな意味で、映画史にその名を残す名作です。
男二人の珍道中
アメリカンニューシネマの代表作。
登場人物の男二人組はアウトローだが全く憎めないキャラクターだ。二人は女性を分け合っているという珍しい関係で面白く感じた。好きなシーンは自転車のシーンでこれはスタントマンなしで撮ったそうだ。全体的にコミカルな映画だがラストシーンがなんともニューシネマらしい終わり方だ。一見バットエンドだが明日に向かう希望を信じたい。
アウトローの生き方
台詞回しが飄々としていて好みでした。
印象に残ったのは「雨にぬれても」の自転車のシーン。滝壺に飛び込むシーン。あとは言わずもがなラストシーン。
滝壺前でのごたごたが好きです。おもしろいというか可愛らしいというか。
ラストは苦しさやら格好よさやらで胸が詰まる思いでした。
写真で旅の道中の様子を見せるのが好きでした。コードネームU.N.C.L.E.のラストを思い出しました。
ただ馬に乗って逃げる場面でもカットで撮る方向を変えたりして、飽きさせずオシャレに見せていました。
銃を使うシーンがどれも格好いい。手で叩き出すような撃ち方好きなんですよね!
自転車を捨てるシーンは彼らが時代に取り残されていくことを表しているんでしょうか。
足を洗おうとしたところで強盗の被害者になるのは皮肉だなと思いました。
アウトローがその生き方から抜け出すのは困難なのだと思わせられました。
それでも、どこまでも逃げて最後まで必死に生きようとする様は格好良かった!
ラストの銃撃戦は何度となくパロディやオマージュを生んだ有名なシー...
ラストの銃撃戦は何度となくパロディやオマージュを生んだ有名なシーン。何度も観たのだが、やはり「雨にぬれても」のテーマ曲の鳴る自転車のシーンとラストシーンだけは感動的だ。
滅びの美学
"明日に向って撃て!" シリーズ第1作。
Blu-rayで鑑賞(吹替)。
ブッチ・キャシディとザ・サンダンス・キッド―実在したアウトローたちの閃光のような生き様が胸に迫って来ました。
ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードのアンサンブルが秀逸でした。とてもカッコ良く、惚れ惚れしました。
ブッチとキッドは西部を荒らし回る犯罪者ですが、民衆からは体制に歯向かうヒーローとして慕われていました。
そんな彼らも恨みを買い、徹底的に追い詰められていきました。どこまでも追い掛けて来る追手が恐ろしかったです。
西部開拓時代もいよいよ終盤に差し掛かり、馬の代わりになる新しい移動手段として自転車が登場するなど、静かに、しかし確実に、時代が移り変わろうとしていました。
変革の波が押し寄せ列車強盗は時代遅れとなり、ふたりは時代に取り残されていく。一度は足を洗おうとするも上手くいかず、逃亡劇は絶望的な結末へひた走っていきました。
滅びの美学が充満。絶体絶命の状況でもユーモアを絶やさないやり取りにクスリとさせられましたが、待ち受けている結末が想像出来るだけに、心が穏やかじゃなくなりました。
時代にそぐわないと分かっていても、その生き方しか出来ない。追い詰められたふたりが「明日に向って撃」とうとするラスト・シーンは映画史に残る名場面だと思いました。
※修正(2024/04/07)
ニューシネマだねぇ
まさしくニューシネマだねぇ。
10年ぐらい前に「イージーライダー」を観て、「何だこりゃ?」状態だった。それ以来、アメリカン・ニューシネマは敬遠しがちだった。けれども、この映画はガツンと来た。これからはアメリカン・ニューシネマも観てみようかしら。
この映画の「人生同じことの繰り返しなんだぞ」感は半端ない。主演のポール・ニューマンとロバート・レッドフォードは逃げるだけで、何も成長せず、女まで捨てて逃げまくり、最後まで同じことを繰り返す笑。でもそれは、多くの人の現実なんだろう。
でも、そんなことわかってるよ。
自分がダメなことなんてわかってる。
ダメな人間だらけだよ世の中。
分かり切ってる。もうそんな当たり前のことに、いちいち頭にくるのもうウンザリだ。
この気持ちをわかってくれよ。わかってくれよ。
この映画の中の二人は、わかってくれない世間に対する執着心からギャングをやってるように見える。
生きにくい世の中に対する悲痛な叫びだよね。
最近の映画、って言うか俺が好き好んで観る映画のシナリオって、とてもパターン化されているんだな。
アメリカンニューシネマの傑作…らしい。 よく分からん、アメリカンニ...
アメリカンニューシネマの傑作…らしい。
よく分からん、アメリカンニューシネマって何だ?
悪党二人が追手から懸命に逃れていく。
P・ニューマンとR・レッドフォードがさすがの演技。劇中音楽は味わい深い、自転車のシーンが良い。二人は女も共有してたのか(笑)
最後の銃撃戦はなかなかの迫力、そして有名なラストカット。
話的にはさほど…そして当然の帰結。
アメリカンニューシネマって悪党に焦がれることか?時代…何でしょうね。
銀行強盗ってアメリカの文化なの?
銀行強盗もの、多いですよね。そして決まって防犯対策がユルユルで取られ放題っていう(笑)しかも実話ベースっていうから驚く。必ずしもハッピーエンドではないけど、ライトにかっこよく強盗するんで、強盗に憧れる輩とかいなかったんだろうかと、いらん心配をしてしまう。この映画はというと、まあかっこいいですよね。逃げまくりなのに。追っ手のしつこさと不気味さはスピ氏の「激突」を思い出しました。秀逸だと思います。
生業
として、強盗しかしっくり来なかった男達。
得体の知れない追跡者達の影に怯え、国外逃亡。
犯罪者としてそれなりに不自由という代償を払いながら生きていく。
まともに働こうとするも、得た仕事は皮肉なことに現金輸送の警備役…。
最後はボリビアも怒らせちゃったと。
優しいButchと彼を慕う腕利きのthe Sundance Kid。西部劇にありがちな?履き違えた男らしさが苦手なのですが、本作はおしゃれで格好良かったです。
派手に盗んで派手に使う。
もっと節約したらいいのにと思うけれど、使って楽しまないでどうする!という生き様なんでしょう。
今なら人様の眠った貯金を使うことで、経済が潤ったりしてね。
体制は新しいものを嫌う 今まで築き上げてきた努力が新しい力によって...
体制は新しいものを嫌う
今まで築き上げてきた努力が新しい力によって一気に崩れ去る事を知っているから
アメリカンニューシネマの時代が正にそうだ
映画界じゃ一大事!
それでも良いものは大衆には受け入れられいつのまにか次の時代を担う役目になっていく
この映画が今でも古さを感じずに観れるのはまだこれに勝るものがこの世に出てきてないからだろうか
それとも作品自体が素晴らしすぎて他のものとは別格なのかも知れないな
『第三の男』やローマの休日』『汚れなき悪戯』なんかも今見ても斬新だな〜〜などと思ってしまう
もう、今の世は飽和状態 後何年この世が続くのかは分からない
考え方も価値観も何もかもが変わる時代がまた来るのかな
西部劇なのにスタイリッシュ
西部劇のアクションの中にバート・バカラックのオシャレな曲が流れていて、非常にスタイリッシュだった。ロバート・レッドフォードもポールニューマンもカッコイイし、ラストシーンも最高!不朽の名作!!
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