ロッキーのレビュー・感想・評価
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どうして今まで見ていなかったのだろう?
スポ根汗クサ映画だと思い敬遠していたが、“アマプラ見放題修了間際”につられてこの度、鑑賞。
まず、ロッキーという男を完全に誤解していた。粗野なボクサーだと思っていたが、その真逆で好きな娘には超一途。彼女の勤めるペットショップ店に毎日通っては話しかけ、その娘を侮辱するような発言は誰であっても許さない。やっとキスできそうな雰囲気に漕ぎつけた時には、「今からキスする(からイヤなら拒否してね)」という紳士っぷり。また借金の取り立てで銭稼ぎをしているものの、自分より弱い人間に手をあげることもない。熱くなる時もあるが、内省的でどこかクール。いや実は、根が知的なのでは…。
めちゃくちゃイイ男じゃないか、ロッキー!!!
ロッキーはイタリア系なので恐らくカトリックなのだが、家父長制を否定するようなシーンもあり、ウーマンリヴ?すら感じてしまう。
作中に"opportunity"という言葉が何度か出てくる。この作品から「人生を切り拓くチャンスは滅多に巡ってこないのだから、その時がやってきたら絶対に逃してはいけない」ということも再確認した。実際、ロッキーが近所の不良娘を不良グループから抜け出させようとするくだりがあるが、助けたのは一度だけでそれ以降は見て見ぬふりだ。アポロとの試合で結果を残し、ゴロツキ人生から這い上がろうとするロッキーとは対照的な描写である。
やはり“クラシックは不滅”。全く古臭さを感じなかった!
エイドリアン!♥ ロッキーの無様さが良かった。
『あしたのジョー』と似ている理由。
ボクシングって興行。勿論、アメリカ裏社会では賭けの対象で『勝てば夢が叶えられる』って、アメリカならどこでもある話だから、それを作者の高森朝雄氏がアメリカで経験したと思う。だから、似ている。
ジョー・フレイジャーがアリに判定勝ち1971年
アリがジョー・フレイジャーに判定勝ち1973年
『キンシャサの奇跡』が1974年。
『アメリカの敗戦』が1975年。
アリ対猪木 1976年。
この映画が1977年。
アメリカンドリームへの白人貧困層の努力と言うよりも、とことん地に落ちたアメリカンサブカルチャーへの挽回、回復なんだと思う。勿論、当時から黒人は相手にしなかった。そこで『アポロ』の人生を『グリード』へつなぎ、シリーズを維持して、白人と黒人への忖度を完成した。
ジョー・フレイジャーが登場するのは知らなかった。モハメッド・アリ、ジョー・フレイジャー、ジョージ・フォアマンは目まぐるしく、誰が一番強い。って語られていた。僕はアントニオ猪○ってふざけていたが。ジョー・フレイジャーの試合は見たと記憶する。猪木対アリの試合は学校からかけ帰って誰もが見た。
この映画の以後への影響は言葉が汚くなった事だと思う。
今回、全部見るぞ『2024年3月27日』
アメリカン・ドリームの象徴
ボクシングだけが取り柄のゴロツキだったロッキーが、世界チャンピオンと戦う話。もちろんアメリカン・ドリームのような話で、ありえないんだが、ありえないからこそ、アメリカン・ドリームと言う。ロッキーは、一夜にしてゴロツキから成り上がるチャンスに立ち向かう。
結果としては負けてしまうが、勝敗はなんて事ない。ロッキーは、ゴロツキから抜け出したことと、傍にエイドリアンがいる事、それだけで良かったのだ。
よくオマージュされる、階段を登るシーンはやはり興奮と感動を与えてくれた。
見所はまさにアメリカンドリームとして突然名前と出身で決まった最後の...
見所はまさにアメリカンドリームとして突然名前と出身で決まった最後のチャンピオンアポロとの試合に集約されていたが、これが堪らなく面白い。勝手なイメージとは違い、地味な生活をしていたロッキーに驚き、もっとストイックな男かと思いきや酒やタバコなど意外にも怠惰。それでも才能と短期追い込みでチャンピオンに肉薄するんだから凄い。
友人やマネージャーらとすぐ喧嘩してすぐ仲直りを繰り返す切り替えの早さは面白かった。さらに生卵5個飲むシーンがあるのだが、想像するとかなりきつい。笑
全体がとてもコンパクトにまとまっている
ロッキーのテーマ曲を聞いた事がない人はいないと思う。自分も子供の頃からテレビにてマラソンしている人をこのテーマ曲を流しながら移している場面を見たイメージがある。しかし肝心の映画は見たことがなかった。劇場公開日が1977と大分昔のものだ。自分もそうだが、一般大衆は今現在もてはやされている創作物を楽しむが、過去の作品に翻らないという傾向がある。自分は3,4年前ごろから昔の作品をちょくちょく見るようになったのだが、この作品を見終わって、その強いテーマ性に心打たれ、再度、過去の不朽の名作にあたる価値について思い知らされた。
内容は、シルヴェスター・スタローン扮する落ちこぼれボクサーのロッキーがエイドリアンとであったり大きなチャンスを与えられ大きな晴れ舞台でリングに立ち自分の思いを遂げるまでである。まずスタローンの少し可愛いさも感じるような甘いマスク、クールな声が印象的だ。またヒロインであるジュリアンの性格も印象深い。極度の恥ずかしがり屋で寡黙な女性として登場し、そのセリフ数はあまり無い。しかしこの映画上で大きな存在感を保っている。映画の最後でロッキーに呼ばれるのが彼女の名前である。
今作品の見どころは所々で登場人物が己の苦悩を爆発させ訴えぶつかりあうシーンである。それぞれが何かを抱え、囚われている。それをロッキーが突き進んでいくことで周りも巻き込まれて自分を変えていく。感情の暴発はその場面は愚かだと思うが、それをもって反省し変わっていく姿を見せられ、勇気づけられる。現実を翻ると、自分は自分の中に積もり積もったものを吐き出すことがめったになく、長年変われないことに苦悩している。それをもって、現実と創作は違うんだとは言わない。同じ人であるのだから、人は変われるということをロッキーやジュリアンが教えてくれる。
ラストシーンについて。監督であるスタローンが解説で言っているが、ラストがこの作品の最高潮にボルテージが上がった場面であるのが特徴だ。もう一つは、ロッキーが最後に選んだ選択が、ジュリアンとの愛であることだ。最後の最後、自分が試合前に言っていたラストまで立ち続けることをやり遂げた時、敵や目標は彼の視界から消え去り、ジュリアンとやり遂げた自分の幸福を分かち合いたい。それだけになったのだろう。それは彼の成長や、変化を物語っている。物語開始時はエイドリアンとの仲は何もできておらず、彼はボクシングに対してどこかテキトーで真摯に自分が勝ち上がろうとする意思も無かったのだ。
創作物の価値は人を勇気づける、元気づける、生きるヒントを与えることにあると思う。この作品は人を勇気づけた名作であった。人は変わることができる。現状は腐っているかもしれないが、愚かにも周囲と激突を重ねながらも自分が変わっていけば、自分も周囲も変わっていき、最後にはすぐ近くにある大切なものに気付かされるのだ。自分も自分のやり方で人を勇気づけたい。
勝敗についてつい最近まで勘違いしていた
こういう単純明快なストーリー、結構好きです。絵に描いたようなアメリカンドリームの見本みたいな映画だけど、勇気と希望を与えてくれました。チャンピオンになるんだと戦闘モードのスイッチがはいって、早朝のトレーニングを始めるあたりから試合までは圧巻でした。なぜか試合には負けてしまったのに、勝ったような感動を覚えました。試合は結果でなく、そこに行くまでの過程が大事なんですね。ちなみ、結構感動した映画だったのに、再見するまで、勝ってたと大きな勘違いをしていました。記憶って良いように変えてしまうことがあるんですね(私だけか?)。
あと、テーマ音楽が早朝トレーニングの時に使われていましたが、実によくマッチしていて雰囲気を盛り上げていました。自分も20代の頃、難局を打破するための勇気が必要な時、この曲を聴いて背中を押してもらいました。
確かにこれを観てボクサーになろうと思うよりは映画監督になりたいと思ってしまう作品
魅せるシーンの繋ぎ方や絶妙なカットのタイミングなど、
本当に1977年に公開された映画なのが疑いたくなるぐらいの完成度の高い映像技術が目立つ映画。
それなのにこの映画は人の魅せ方がとても上手い。
基本的には癖のありまくる粗暴な登場人物しか出てこないのだが、
暮らす街での彼等なりの葛藤や哀愁が終始映像内に流れ溢れていて、
同じく粗暴だが心優しいロッキーと一緒に登場人物達の声を聞いているような感覚に陥る。
そんなロッキーの転機にそれを利用しようと群がってくる人達に遂にロッキーの感情が爆発して、
秘めていたロッキーの中のくすぶっていた怒りが吐露される感情の動きの描き方が情緒的に素晴らしい。
映像があるのだからセリフなんていらないよと言っているかのような、マネージャの老人と最後にロッキーが和解するシーンはとても印象的だった。
エイドリアンの存在も秀逸で、イタリアの種馬が見初めた相手がブランドの派手なギャルではなくて、
内気で地味なペットショップ店員というのが最初は違和感があるのだが、だんだんとそれが無くなっていくのがとても心地よさを与えてくれる。
内気と無口のカップルだなんて言いながら、ベラベラと喋りまくるロッキーはおそらく本当に無口な人間なんだと思う。
そんなロッキーがエイドリアンの心を開こうと頑張る姿が微笑ましく、
そんなロッキーに恐れながらも少しずつでも近寄っていこうとするエイドリアンの2人の構図が何とも言えない情愛を感じる。
ここまで古い映画は雑な作りが目立って、ちっとも洗練されていないだろうと思い込んでいたが、
現在の映画と比較しても、映像美こそ劣るものの、カットの手法やセリフで説明する場所しない場所の選択の演出などは引けを取らないどころか、優れているとさえ感じれる作品だった。
最高
30歳過ぎたゴロツキ、喧嘩屋、ボクサー崩れ。半分諦めていた人生。そこえ突然降ってきたビックすぎるチャンス。正直まな板の上の鯉。皆そう思ってる。テキトーやってファイトマネーもらえればいいじゃないか。でも本当にそれでいいのか?守りたいものもできた。試合目前、決意を新たに生卵を飲みほす。「負けてもいい。最後までリングに立っていたら、自分がゴロツキではないことを証明できる」人生の再起をかけ奮い立つ漢の物語。
ヒーローロマンスヒューマンドラマ
落ちぶれた生活を送るロッキーが偶然手にした機会を活かそうと努力し、ヒーローになる姿
内気なエイドリアンに優しく接し、少しずつ心開かせ、最後はお互いの名を呼び愛を叫び合うロマンス
栄光を掴みかけているロッキーに群がる周囲の取り巻き達の心模様を描いたヒューマンドラマ
そのどれもが交わり、無駄のない2時間の作品となっていた。
そして、かの有名なあの音楽。流れるたびに心震えずにはいられない。
感動した。
持たざる者が作った、持たざる者のための映画! エイドリア〜ン!!
しがない3流ボクサーだったロッキーが、己の価値を証明するために、世界ヘビー級王者との闘いに挑むボクシング・ムービー。
主人公ロッキーを演じるのは『デス・レース2000年』の、名優シルヴェスター・スタローン。スタローン自らが脚本も担当している。
👑受賞歴👑
第49回 アカデミー賞…作品賞、編集賞、監督賞の三冠を達成‼️
第34回 ゴールデングローブ賞…作品賞(ドラマ部門)!
第2回 ロサンゼルス映画批評家協会賞…作品賞!
第1回 日本アカデミー賞…最優秀外国作品賞!
第20回 ブルーリボン賞…外国映画賞!
『クリード チャンプを継ぐ男』があまりに美しい映画だったので、改めて本作を見返したくなり、今回視聴しました。
勿論羽佐間道夫の吹き替え版での視聴です。
改めて見返してみると、この映画の巧さに驚きました。前半はロッキーの鬱屈した人生にリンクして、街の空は暗く曇り、BGMも少なく、使われる曲も悲しげなものばかりです。
その後、ビッグチャンスが巡ってきて、ロッキーが人生と真っ向勝負する覚悟を固めると、暗く曇っていた空は晴れ、BGMは同じ曲ではありながら明るいアレンジを施したものに変わっていきます。
極め付けはミッキーと和解し、ポーリーの行いを許し仲直りした直後にかかるあのロッキーのメインテーマ!燃える!
当時愛犬のエサ代にすら困っていた本物の持たざる者だったスライでなければ、ここまで哀愁ある映画を撮ることは出来なかったでしょう。
ロッキー、エイドリアン、ミッキー、ポーリー。彼ら主要人物は其々に哀しみを帯び、その姿は見る者の胸を締め付けます。彼等はロッキーの人生にそれぞれの人生を乗せ、ロッキーとともに高く舞い上がろうとします。
そんな彼らと同様に、全ての観客が映画を鑑賞しているうちに、ロッキーと共に戦う者へと変化しているはずです!
登場人物、観客、製作スタッフなど、すべての戦う者のための映画、それこそが『ロッキー』!!みんなで叫ぼう「エイドリア〜ン」!!
流石に76年制作ということもあり古さは感じてしまいますが、本当に観ている人間に勇気を与えてくれる素晴らしい映画です!
アメリカン・ドリームの体現!
ロッキー・シリーズ第1作。
第49回アカデミー賞作品賞受賞作。
Blu-rayで鑑賞(字幕)。
目を閉じれば蘇って来るロッキーの雄姿。無条件に心が震える、問答無用の傑作です。余計な解説など必要無し!
ストーリーを彩る音楽も本作の魅力のひとつ。「ロッキーのテーマ」を聴くと、無条件に体中が奮い立って来るようです。
うだつの上がらない日々を過ごしていたロッキー・バルボアがアポロ・クリードとの戦いを征し一夜にして栄光を手にしたように、本作の大ヒットによって無名の俳優だったシルベスター・スタローンは一躍スターダムを駆け上がりました。
役と俳優の人生が重なると云う奇跡が起きたことで、物語を越えた感動をもたらしてくれる作品として屹立しているのがすごい。アメリカン・ドリームを地で体現していることが、本作の持つ熱さととてつもない魅力の正体かもしれません。
※修正(2023/10/12)
夢は1人で成せず、1人のためでもない
花の咲かないくすぶりボクサー
アメリカンドリームを機に、自分の夢は自分一人のためではないと気づかされる
支える人々の夢ともなり、これまでそれぞれが抱いていたくすぶりを晴らすため、共に大きな夢に向かっていく人間模様を描いた作品
・スターローンそのものの人生のようであり、彼にしかできない役立ったと感じた
・フィラデルフィア美術館の階段シーンが美しい
・親友や街の人々との生々しい皮肉や罵倒が作品全体にあるくすぶっている世界観を印象付けられた
・本気で向き合うこと、ぶつかることが人を前向きにしか、より支え合える関係になるんだなあ
どんな大きな壁だろうと腐ってはならない、なぜなら貴方は一人ではないから
当時観てた人はどう思ったのか聞きたい
感想は三つ。エイドリアンがかわいくて驚いた。試合を最後の最後10分に持ってくる構成は見事。スウェットとコンバースでランニングしたくなる。
テーマとは離れるんだけど、
エイドリアンが兄に対して料理も洗濯も掃除もぜんぶ面倒をみてやったのはこっちのほうだとブチギレるシーンがあって感動した。
ロッキー世代はなんで家事やらないの?
エイドリアンの言葉はなにも響かなかったの?
まあまあかなー
エイドリアンが内気で地味な女性なのは驚いた笑
何度でも立ち上がるロッキーの姿は漢を感じさせ、ラストの「エイドリアーーーン」っ真っ先に彼女の名前を叫ぶのもあゝいいなって思わさせた笑
ボクシングよりエイドリアンとの恋話がメインな感じもしました笑
走りたくなる映画でした!!!
最高だった
この映画のいいところは、ロッキーもエイドリアンも今時は珍しいほど人間として純粋なところだと思う。ロッキーは最初はゴロツキになりかけていたが、自分の周りの人間は誰もクズの道に進まないように接していたのが印象的だった。
そしてエイドリアンが周りになんと言われようと気にかけないし、けなされたら本気で怒るところも男としてかっこよかった。
これまでみたファイター系の映画は、主人公が結局最後までクズから抜け出せないパターンが多かったのでこの展開は嬉しかった。
現実では、いわゆる意識の高い、上に上り詰めるタイプ人間は周りの人との付き合いを見切ることも多いと思うが、ロッキーは過去にいろいろあったり言われたりしても見捨てなかったのが男としてかっこよかったし、こういう人間が周りから支持されるんだろうなと思ってはっとした。
そしてトレーニングシーンだか、やはり男たるもの夜徹夜して何かちまちま頑張るんじゃなくて、朝日の中走らないとなと思わせてくれた。
名作だと思う!
これはボクシング映画を作りたかったのではなく、たまたまスタローン自身の経験を三流ボクサーにたとえたのでは?
と思えるほど、ボクシングを知らない自分でも楽しむことができた。そしてそれより何も主人公を応援したくなったし、下町のどうしようもないだめボクサーであっても、チャンスさえつかんで努力すれば成功できると言うアメリカンドリーム的なメッセージが組み込まれてあった。
エイドリアーン!って叫ぶセリフも、主題歌もあまりにも有名だが、実際の映画の中で見ると本当に感動できるシーンだったから、そりゃ有名になるわと思った。
前半の1時間は確かに眠くなったりもしたけど、これだけの前振りと設定があったからこそ、後半の物語の速さにもついていけたし、入り込めて見ることができた気がする。
エクスペンダブルズ?が自分にとってあまりにも受け付けなかったから、若いときのスタローンを見て、めっちゃイケメンでびっくりしたし、これが初作品だと知って、やはり才能があるのもすごいけど努力してきたのかな〜ってロッキーを見ながら思った。
男の生き様を教えさせられた映画です。
壮絶な打ち合い。どんどん話に吸い込まれ、最後の15分ぐらいは画面から目が離せませんでした。正直、作品自体は後半の1時間だけでも良いかと。
この作品は男の教科書的作品。女の口説き方とか、勝負にかける情熱とか。とにかくかっこいい。勝つためのイメトレも、何か生きるためのヒントになる。壮絶な戦いシーンは、「これ作り話なの?」と思わせる。実際に殴り合ってるよねコレ。スタローンの出世作らしいが、映画のために相当トレーニングしたんだろうなと思った。
ただ一つの難点は、エイドリアンがあまりかわいくないことか。
あと卵を5個飲むシーンは見ててきつかった。
これまでの印象と違ってびっくり
午前十時の映画祭で、初めてスクリーンで見ることができ、どれほど滂沱の涙が流れるのかと思ったら、自分の中でいろいろ思い込みがあったのかな、それほどではなかった。トレーニングの場面と試合の場面が意外なほどあっさりしていた。試合はアポロが3RでKOを宣言していたのにもかかわらず、3R以降最終ラウンドまで一気にダイジェストのように進んでいた。もっととんでもなく壮絶な印象だったのでびっくりした。
それに、デートでスケートに行く場面も何度もあったような印象だったが一回こっきりだった。亀ともっと会話していたと思ったのだが、それも一回だった。
低予算映画らしく路上の場面が多く、誰かの自宅や倉庫などお金のかからなそうなロケ地ばかりで、クライマックスの試合が短かったのも借りる予算の都合で仕方がないのかもしれない。
若いスタローンはイケメンで、体はランボー2ほどビルドアップされていなかった。道や部屋の中は本当に汚くて、スウェットが汚れたり濡れている感じが非常に生々しかった。
ミッキーやポーリーを一回突き放してその後仲間になる感じがすごくよかった。貸金の男もナイスガイだった。
上映期間中にもう一回見に行きたい。
(追記2015.01.06)
吹替えで見た。一番最初に見たのが、地上波吹替えだったので、吹替えもすごく馴染みがある。
ロッキーを中心に周囲の人々との関係と変化を濃厚に描いた映画であった。お正月にアポロとの試合があるので、お正月に見ると一年の気合が入っていいなと思った。
フィラデルフィアの町並みが特に汚いところを選んで撮っているのではないかと思われるのだが、その汚い感じもいちいち絵になっていてかっこよかった。
ドアを前後にドラマが展開する場面が多かった。ロッキーの自宅のドアではエイドリアンやミッキーが初めて足を踏み入れ、ポーリー家の裏口からは七面鳥を投げ捨てたり、そこから入ったせいで陰口を聴いてしまう。エイドリアンの部屋のドアから現れたエイドリアンはおめかしをしていた。ドア映画であり正月映画でもあると言っていいと思う。
ジョン・G・アビルドセン監督はなぜこれほどの名作をものにしていながら巨匠になっていないのだろう。
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