「ヒッチコック作品は美人が多い」レベッカ(1940) ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
ヒッチコック作品は美人が多い
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ヒッチコック作品の楽しみの一つに主演が美女であること。この作品も例外ではなかった(ジョーン・フォンテーン)。
中盤までは避暑地を舞台にした普通のロマンス映画みたいで、モノクロの映像も素晴らしく、それなりに楽しめた。
マンダレイの大豪邸に着いてからの中盤からはヒッチコックの本領発揮と言う感じで、ミステリータッチになっていく。
最後のレベッカの死亡の真相が、彼の独白からわかるが、ちょっと説明過多の感じも否めない。本当に彼の言うことを信じていいのかと言う疑問も若干残る。本当にレベッカが倒れた拍子に頭を打って死亡したという事故死だったとしても、彼の死体遺棄の罪は残るはずである。表向きにはレベッカがガンの告知を受け、長くは生きられないのを悲観して自殺したと言うことになって一件落着となるのだが、なんとなく釈然としない。冒頭、彼が自殺しようとするシーンがあったが、もしかしたら本当に妻を殺していて、自責の念から自殺しようとしていたのではないか。
二人のハッピーエンドに水を差すように、あの大豪邸が放火されてしまうラストは、なんとも皮肉である。レベッカの怨念がそうさせたのか?それを暗示するかのようにレベッカのイニシャルが入った寝具が画面に映る。結局レベッカが勝ったのかどうかはわからない。レベッカが勝ったとしたらあの妻も焼死していたはずであるから。
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